スペインのマジョルカに所属する日本代表MF久保建英をわずか“4分間“しか起用しなかったとして、代表監督である森保一に批判の目が向けられている。
森保監督率いる日本代表は先のインターナショナルマッチウィークにて、ホームでモンゴル代表と、アウェイでタジキスタン代表とそれぞれ対戦し、そのいずれも無失点での勝利で終えたものの、マジョルカにとって大きな不満となったのは久保の出場時間がトータルでわずか4分間だった点である。
森保監督はこの格下相手の2連戦でもベストメンバーを招集し、初戦のモンゴル代表戦を6-0の大量得点で制すと、タジキスタン代表戦も3-0と圧勝。その戦力差は明らかで、サポーターは久保の代表初ゴールにも期待を寄せたが、彼がピッチに立ったのはタジキスタン戦の終盤4分間のみ。つまり、久保は格下相手の〈わずか4分間のプレータイムのために、わざわざ2万2000キロの移動を余儀なくされた〉として、現地マジョルカでは物議を醸しているという。
「森保監督としても難しい状況でしょう。仮に久保を試合で起用しなかったとしても、代表チームの雰囲気を共有したり共通認識を高めたいという目的はありますし、練習で他の代表選手と連携を高められるのは貴重な体験ですからね。しかし、同時に18歳の久保が疲労を蓄積させているのは誰の目にも明らかで、この2連戦の代表ウィークこそが久保が休養できる数少ないチャンスだったとも考えられます。サポーターからも4分間のために久保を代表に招集した森保監督には『自分が監督の間だけ使い倒して、後のことは知るもんか的な指導者がいるが、森保氏もそう見えてならない』『森保監督は少なくとも説明責任はあると思う』『モンゴルやタジキスタンと試合するより、スペインリーグで試合に出続けた方が久保自身の成長にもなるし、結果的に代表も強くなると思う』との指摘があり、世界最強リーグでの出場を犠牲にしかねないリスクを冒してまでモンゴル、タジキスタン戦に招集することへの疑問が多いですね」(スポーツライター)
サッカー界において、選手の招集をめぐるクラブチームと代表チームの争いは今に始まったことではないが、18歳の輝かしい将来を邪魔してしまうような扱いは避けなければならない。必要か、そうでないかを吟味し、久保にとって負担の少ないスケジュールを組んでもらいたいところである。
(木村慎吾)