久保建英、日本代表では“2番手以下”Rソシエダードでも特別扱いされない憂鬱

 意地の決勝弾ではあったのだが…。サッカースペインリーグ第2節(8月24日)で、レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英がアウェーのエスパニョール戦で今季初ゴールを決めた。

 この試合で久保はベンチスタート。後半22分に投入されると、同35分に右サイドで相手DF2人を巧みなドリブルで抜いて、いとも簡単に得意の左足でゴールを決めた。しかしその瞬間、久保はニコリともせず味方との歓喜のハグも振り切り、1人自身のユニホームを両手で持ち上げ無表情でゴールパフォーマンスをしたのだった。

 試合はこの久保の一撃が決勝ゴールとなり、1-0でソシエダードが勝利。しかし現地では、イマルノ監督に「なぜ久保を先発で起用しなかったのか」との批判が集中。監督は「タケ(久保)は前の試合で大腿四頭筋を痛めた。そのことについては話をした。今日先発をさせなかったのは戦術的なことだ。2月からゴールを決めていたかったからね。長かった」とコメントしている。

 久保はこのオフ、欧州ばかりではなく中東のクラブからもオファーがあったが、結局は残留を決断。当初は招集を熱望していたパリ五輪も最終的には辞退しており、今季に賭ける思いは強い。一方、29日には9月に開幕するW杯アジア最終予選に向けたメンバー発表があるが、

「森保一監督の中での久保の序列は変わっていません。右サイドでの起用で、主力扱いではなく2番手以下」(夕刊紙記者)

 久保本人も日本代表での“序列”について、現地メディアに「ソシエダ―ドほど信頼されていない」としており、自身の立ち位置を自覚している。その相思相愛のはずのソシエダードでも主力から降格となれば、久保にとっても大きなストレスのかかるシーズンになるだろう。

(小田龍司)

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