「日経ビジネス」(10月14日号)に掲載された、ユニクロの柳井正会長がインタビューで語った、「日本は最悪の状況」「韓国の人が反日なのは分かる」との発言が物議を醸している。
「柳井会長は日本人の民度が劣化しているという話を展開し、『韓国にみんなが喧嘩腰なのも異常ですね』『日本人は本来、冷静だったのが全部ヒステリー現象に変わっている』と語っており、さらに日本社会に対して今のままでは『この国は滅びます』などと、痛烈な批判を繰り広げたんです」(社会部記者)
これにネット上では《ユニクロが韓国で不買されすぎたイライラからか》《ヒステリックになっているのは柳井会長自身》《日本でも買わなくなる人が出てくるのでは》など、反発と憂慮の声が飛び出す事態となっているのだ。
「柳井会長のインタビューは3ページに渡って日本社会の現状を憂う内容が中心となっており、韓国問題について触れているのは、ごくわずかです。ただ、そこでわざわざ韓国を持ち出したのには、現地で巻き起こっているユニクロの不買運動が無関係ではないでしょう」(経済ジャーナリスト)
日韓の関係悪化により、韓国では日本製品不買運動のターゲットとしてユニクロも集中砲火を浴び続けている立場。現地メディアでは、不買運動が始まった7月、ユニクロでは売上が7割以上減少したとの報道もあった。
「それでも8月以降、新店舗を立ち上げるなど攻めの姿勢を見せている柳井会長。その意味では今回のインタビュー内容はすでに韓国メディアも取り上げており、不買運動の鎮静化にある程度影響があるかもしれません。ただ一方で、日本国内の反発を食らう可能性もありそうです」(同)
あちらを立てればこちらが立たず…そもそも、そうした状況に問題があるのだが。
(小林洋三)