全国的に梅雨入りしている中、6月24日は東日本を中心に気温が上昇。関東などでは14地点で35度以上の猛暑日となった。
梅雨の晴れ間に気温が上がり猛烈な暑さになったわけだが、梅雨時期に急増するのが「梅雨型熱中症」という。
「例年、梅雨明けの7月下旬が熱中症の発生が最も多い時期なのですが、梅雨の6月末にも熱中症は増加します。『梅雨型熱中症』といわれるもので、真夏ほど気温が上がっていなくても、湿度が高いことによって汗をかいても乾かない。体温は汗が乾くことで下がるので、乾かないと熱が体の中にこもってしまい熱中症になりやすくなるのです。加えて、体がまだ暑さに慣れていないため、上手に汗がかけないことも『梅雨型熱中症』の原因となります」(医療ライター)
湿度の高さや汗がかけないことなどが原因となる「梅雨型熱中症」だが、どんな対策が有効なのか。
「室内では除湿が重要。エアコンはもちろん、除湿機、扇風機なども活用し、汗を蒸発しやすくすることが効果的です。さらに、自然に汗をかく機会を増やし、汗による体温調整をしやすくすることも大事です。シャワーではなく湯船でじっくり入浴するなどの対策がおすすめです。また『のどが渇いた』と感じるときには、すでに体内の水分が不足しつつあるので、のどが乾く前に、こまめに水分を摂取することも大切です」(同)
気象庁の6月から8月にかけての予報では、全国的に気温が平年より高くなる見込み。梅雨は7月中旬から下旬まで続くため、梅雨型熱中症には一層気をつけたい。
(鈴木十朗)