1フロア貸し切りで32万円、マツダスタジアムのリニューアルに不満の声

 プロ野球・広島カープは24日、本拠地とする「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」に新しくできた「すごいびっくりテラス」の内見会を行った。

 同テラスは、元々は左翼後方の「外野砂かぶり席」と「ただ見エリア」を改装し、空調機が完備された室内エリアとBBQが楽しめるデッキエリア、ベンチシートなどを設置。1フロア80人までの利用が可能で、価格は32万円になる。2フロア160人まで貸し切ることをできるという。

 球団の公式Webサイトを見ると早くも休日を中心に売り切れが出ているが、まだ複数日で空きが見られるため、大人数での利用を検討している人は早めにアクセスしたほうがいいだろう。

 マツダスタジアムは2009年4月から開場し、左右非対称を基本とした構造や多様な観戦シート、ユニバーサルデザインの導入などが大きな注目を集めた。しかし、さすがに15年が経過したこともあり、ところどころアップデートが行われているようだ。

 当初からの「進化するボールパーク」というコンセプトを考えれば、まさに正常進化ともいえるが、中には一部批判的な声もあるとか。スポーツライターが語る。

「32万円と一見高価に思えますが、80人が利用すれば1人あたり4000円となり、実はかなりリーズナブル。おそらく野球観戦よりはパーティー利用の比率が高いので、企業の接待用で人気が出るのでは。もともと外野砂かぶり席は雨がしのげるとはいえ、内野自由席よりも試合は見にくかった。カープが球団史上初のリーグ3連覇を達成した2016~18年あたりは売り切れていましたが、最近は売れ行きも芳しくなかったので、付加価値を付けてリニューアルするのは当然でしょうね」(スポーツライター)

 一方、熱心なカープファンにしてみれば、ただ見エリアや気軽に利用出来る砂かぶり席がなくなった弊害の方が大きかったようで、パーティールームよりも普通席に雨や日よけ用の屋根を付けて欲しいという要望が上がっている。

 昨年3月に開場した「エスコンフィールドHOKKAIDO」には天然温泉と本格サウナが楽しめる「ととのえテラスシート」や、愛犬と一緒に観戦できる「ユニ・チャーム マナーウェアドッグスイート」など特徴のあるシートが話題になった。今後は各地の球場でアッと驚くシートが誕生するかもしれない。

 現在、巨人の本拠地である「東京ドーム」の移転がウワサされているが、新球場が完成した暁には、豪華なパーティールームが関東にも誕生するのではないだろうか。

(ケン高田)

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