最下位・広島に懸念される緒方監督の「引きこもり」再発

 巨人との鹿児島遠征で一矢を報いた緒方カープは、4月19日から本拠地・マツダスタジアムでの6連戦に突入する。

「鹿児島遠征の対巨人戦2試合は1勝1敗。2試合目は9回表の土壇場で追いついての逆転勝利でした。昨季までの強いカープ、逆転のカープが戻りつつあると感じられる試合でしたね」(スポーツ紙記者)

 3連覇を果たした昨季、広島は40試合以上もの逆転勝利をおさめている。これに対し、今季は5カード連続での負け越し。4月19日の17試合目でようやく”広島らしさ”が見られたわけだ。ならば、本拠地に帰ってこれから巻き返しといきたいところだが、むしろ緒方監督への心配の声が高まっているという。

「緒方監督の性格はガンコで真面目、一人で思い詰めてしまうところがあります。象徴的だったのが就任1年目の2015年。前年に十分な戦力が整っていたため、広島は優勝候補と目されていました。公式戦で1度も采配を振っていない緒形監督にとって、これが相当な重圧だったのでしょう。午前中にマツダスタジアム入りすると、監督室に引きこもってしまう。データや映像資料に見入って、試合前のミーティングが始まるまで出てこなかったんです」(同前)

 翌16年以降は常勝軍団となったため、緒方監督が引きこもることはなくなった。だが今季は“4年ぶりの弱い広島”とあって、緒方監督の表情は暗い。再び引きこもりに入ってしまうかもしれないと懸念されているのだ。

「緒方監督は短気な面もありますから、今季、優勝候補だったのに下位低迷となれば、シーズン途中で辞表を提出する可能性もなくはない」(同前)

 一部メディアでは「ポスト緒方」の名前も報じられていた。外部に新井貴浩氏、野村謙二郎氏といった有力OBがいて、チーム内にも佐々岡真司投手コーチがいる。彼らにその気がないとしても、引きこもって一人になる時間が増えれば、余計なことも考えてしまうものだ。

「営業サイドもチームのスタートダッシュの失敗を気にしています。ここ数年、広島人気を支えてきたカープ女子ですが、彼女たちの中には強い広島しか知らない人も多い。果たして弱いカープを応援できるのかどうか」(同前)

 緒方監督が引きこもった15年は、4位。今季のような最下位ではなかった。早く反撃態勢を整えなければ、いろんなところにほころびが出てきそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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