ケガで長期離脱、開幕は2軍スタート…黄金ルーキー「東都7人衆」が絶不調なのはなぜ!?

 2023年のドラフトで注目を集めた「東都大学リーグドラフト1位の7人衆」をおぼえているだろうか。

 3球団が競合し、西武に入団した153キロ左腕・武内夏暉(國學院大)、2球団競合の155キロ右腕・巨人・西舘勇陽(中央大)、中日から1位指名された153キロ右腕・草加勝(亜細亜大)。さらに、日ハム1位・細野晴希(東洋大)、広島1位・常廣羽也斗(青学大)、阪神1位・下村海翔(青学大)、ヤクルト1位・西舘昂汰(専修大)と、いずれも最速150キロオーバーの黄金ルーキーたちだ。

 7人の選手は皆、チームから即戦力を期待されていたが、開幕が近づいた今、彼らの現状はどうなのか。スポーツライターが語る。

「7人とも『かなり厳しい』状態と言わざるを得ませんね。西武の武内は2月28日のソフトバンクとの練習試合で、FA移籍した山川穂高に逆転2ランを打たれるなど、3回49球を投げ3失点の大荒れ。また、中日の草加は合同自主トレ中に上半身の違和感を訴え、検査の結果『右肘内側側副靱帯損傷』と診断を受け、早くも長期離脱が決定しています」

 その他、広島の常廣、阪神の下村、ヤクルトの西舘らはいずれも開幕1軍入りが微妙な状況だ。黄金ルーキーと呼ばれた彼らが揃いもそろってこの体たらくなのはなぜなのか。

「1つの理由として学生リーグ時代の登板過多があります。日ハムの細野は231回3分の1、巨人の西舘も226回を投げています。特に長期離脱した草加は4年生時に134回3分の1も投げているため、かなり肘に負担がかかっていたと思われます。また、慣れないプロの環境で緊張や疲れが溜まり、不調をきたすケースもありますね。広島の常廣は新井貴浩監督の方針で春キャンプは2軍でスタートしましたが、はやる心を抑えてゆっくり調整することで、プロの野球に慣らしていくということでしょう」(前出・ライター)

 一部のファンからは「東都7人衆全滅」などという声も上がっているが、プロ生活はまだ始まったばかり。いずれドラ1の実力を発揮してくれるだろう。

(ケン高田)

スポーツ