10月2日に行われたジャニーズ事務所の会見で、社名を「SMILE-UP.(スマイルアップ)」に変更することが発表された。この会見の直前、情報番組「ひるおび」(TBS系)では補償会社と新たに起ち上げるマネジメント会社の名称について、コメンテーターが議論を展開。そこで落語家の立川志らくは、補償会社について「ジャニーズを残すか残さないは我々の想像ではなく被害者の会のみなさん、被害を受けた人たちの意見をいちばん重視すべき」と述べて次のように主張した。
「やたら『フラッシュバックするからジャニーズって名前を消しましょう』ってみんなコメンテーターも出てきて言うんだけど、番組ですでに『ジャニーズ問題』『ジャニーズは』ってみんな毎回言ってるじゃん。言うたびに被害者の人はみんなフラッシュバックで傷つく。そしたら言っちゃいけないですよ」
コメンテーターの発言を「きれいごと」と断罪した志らくは、「被害者のために名前を変えるべきだ」「ジャニーズって名前がトラウマになってる」といった発言を取り上げ、「みんなそこで使ってるだろ、お前たちって。だから被害者のみなさんがいちばん良い名称を選ぶ。『使っていいですよ』と。『それに対して打ち克ちます』って言う場合もあるし、『絶対変えてください』って言うんだったらそっちを尊重する。そうすべきだと思いますけどね」と、被害者目線に立って報道すべきだとコメントした。
その後のジャニーズの会見では被害者の救済・補償を請け負う「SMILE-UP.」という社名が発表されたのだが、翌3日のテレビ番組表には「ジャニーズ」の文字が並ぶ。ざっと挙げると、「ジャニーズ事務所解体…被害者・タレントは?」(めざまし8)、「ジャニーズ名称消滅へ 関ジャニら名称変更も」(ZIP!)、「徹底解剖ジャニーズ会見」(ミヤネ屋)、「ジャニーズ“廃業”へ 説明は十分?」(ひるおび)などなど、さながら“ジャニーズ祭り”の様相となった。
「社名の変更が発表されたのに、『スマイルアップ問題』に変更するワイドショーや情報番組は皆無。『ジャニーズ』を連呼する状況は変わっていません。志らく師匠の不安が的中した結果となり、SNSでも《志らく師匠の言う通りになった》《朝からジャニーズって言いまくってるやないか》《相変わらずジャニーズ連呼してる》といった批判の声が見られました」(メディア誌ライター)
いったい社名変更は誰のためだったのか。メディアの責任も問われそうだ。