立川志らく「数パーセントの馬鹿なヤツが大騒ぎする」 映画にポリコレ不要論

 落語家の立川志らく(59)が7月30日放送の「そこまで言って委員会NP」(読売テレビ)に出演。昨今の映画界で高まるポリコレ意識に疑問を投げかけた。

 今年設立100周年を迎えた「ウォルト・ディズニー・カンパニー」だが、3月には55億ドル規模のコスト削減策として7000人の人員削減を決定するなど、事業再編に大きく舵を切った。この背景について、去年公開の映画「バズ・ライト・イヤー」、「ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界」の興行不振が関係しているという見方もある。“ディズニーブランド”がありながら、それらの人気が振るわなかった理由の1つに“いきすぎたポリコレ意識”があげられており、番組では「ポリコレ」が議題に。芸能界でも屈指の映画好きで知られ、監督経験もある志らくは、芸術作品とポリコレについて熱く持論を展開した。
 
 志らくは今年6月に公開された実写版「リトル・マーメイド」のアリエル役に黒人女性俳優が起用された事を例えに挙げて、こう指摘した。

「黒人の女の子が今まで人魚のあれを観ていて、自分の肌の色が違う(と思っていた)。それが今回『同じだ、よかった、感動した』これは本当に素晴らしい話ではあるんだけど…芸術作品とか娯楽にまでそこを持ってきちゃうとおかしなことになる。だって黒人の女の子が喜んだから、じゃあ今度は『アジアの人魚がいないとおかしい』ってアジアバージョンを作んなくちゃいけない。じゃあ今度は脚の悪い…車椅子に乗っている子が『車椅子の人魚を作ってよ』って(言ったら)全部そうなっちゃいますよ」
 
 さらに続けて、
 
「芸術っていうのはその時の時代を反映している場合もあるし。過去のハリウッド映画なんか片っ端からそうだし。小津安二郎の映画なんか、全部女性に対するパワハラですよ。平気でおじさん達が女性がいつ結婚するかを酒飲みながら…そこだけ取ったら確かにダメなんだけども、それはその時代の芸術作品なんだ、って。観てる方はそこまで馬鹿じゃないですよ。一部の、ほんの数パーセントの馬鹿なヤツが大騒ぎする」

 と、時代背景を考慮せず、ポリコレを押し付ける視聴者に苦言を呈した。
 
 志らくの苦言には多くの視聴者から共感のコメントがあがったが、芸術作品にポリコレを反映させる流れは今後も続くのだろうか…。
 
(浜野ふみ)

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