立川志らく「五輪貴族は絶対テレビに映すな!」発言に異論噴出のワケとは?

 8日、東京オリンピック開催における最大の焦点だった観客の扱いについて、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県が会場での無観客開催を決定した。

 政治ジャーナリストが説明する。

「国内の観客については、今年6月、政府基準により、まん延防止等重点措置が解除された場合、収容定員の50%以内で上限1万人を原則とすると決められていました。そんなこともあり、大会組織委員会でも、今月初めまで観客を入れる方向で調整が進められていたんです。ところが6日、政府が東京都に4回目の緊急事態宣言を出す方針を固めたことで、一気に無観客とする案が浮上、結果、8日夜の5者会談を経て1都3県の会場での無観客開催が決定したというわけです」

 決定を受け、翌日から連日、新聞・テレビ等で繰り返し報道。11日放送のフジテレビ「ワイドナショー」でもこのテーマを取り上げたが、出演した落語家・立川志らくが、緊急事態宣言中の五輪開催を「おかしいじゃないですか。緊急事態宣言というのは大変な事態」としたあと、「無観客はいいんだけど、オリンピック貴族が見に来るんですよ。貴族が。こんなの絶対テレビに映しちゃいけませんよ。日本人が見に行けないのに、なんでオリンピック貴族とか、オリンピックファミリーと言われる人が、悠然と無観客の中で広々と見ていられるのか」とコメントすると、ネットユーザーが一斉に反応。

《逆だよ。競技なんか置いといてずっと彼らを映し続けて欲しいくらい。スポンサー関係の招待客とか、どんなツラして見に来てるのか全国放送してくれ!》《いや、映してほしい。きっと特例的に用意させた高級シャンパンを片手にマスクせず、はしゃいでいるはずだから》《一挙手一投足、瞬時100%もれなく映し続け、一瞬でもマスクを外して話をするシーン、優雅に笑っているシーンを全世界に配信してほしい》《マスコミは全力で映し続けてほしい。それこそ後に特番で、五輪関係者の軌跡といった企画で、五輪貴族が朝から晩までどういう風に過ごしてたのか、全部明らかにしてほしい》と、怒りに満ちた異論が噴出したのだ。

 前出のジャーナリストが語る。

「なにがなんでも観客を入れたいバッハ会長は、5者協議で『緊急事態宣言ってどういうことなんですか』と質問したそうですが、東京が医療も含め緊急事態だということをどう考えているのか。彼の気持ちの中では緊急事態宣言とオリンピックとは関係ないのでしょう。だからこそ、無観客に不満タラタラで『東京の感染状況が改善されれば無観客を見直すべき』『日本のプロスポーツはすべて有観客で開催されている。五輪と別の対応で理解に苦しむ』という無責任極まりない発言がつい出てきてしまう。そんな言葉を聞くにつれ、特権階級の傲慢さが見え、オリンピックをやってあげる、広島にも行ってあげるという彼らのスタンスが見えるような気がしますね」

 多くの日本人が複雑な気持ちを抱えたまま、開催される東京五輪……それでも、開会式は、すぐそこまで来ている。

(灯倫太郎)

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