韓国人はキムチを食べなくなった!20年間で摂取量が激減した3つの理由

 韓国ではどの家庭にもキムチ専用冷蔵庫が常備されていて、食事の際には必ずキムチを食べる印象があるが、韓国の成人女性の1日のキムチ摂取量が過去20年で半分以下に減っているという。韓国ではキムチ離れが深刻化しているというが、そのワケとは…?

 韓国の政府系機関「世界キムチ研究所」が公表している1998年から2020年までのキムチの摂取量によると、30歳以上の成人男性の平均キムチ摂取量は05年の94.4gから20年は61.9gに減少しているのだが、成人女性の1日平均キムチ摂取量は05年の70.1gから20年には34.6gと、ほぼ半減しているのだ。

「韓国では若者のキムチ離れが指摘されていましたが、実は30歳以上でもキムチの摂取量が大幅に減少しているのです。これには3つの理由があるのですが、最もよく言われるのは食習慣が西洋化していることですね。基本的に洋食とキムチは相性が良いとは言えませんし、特にここ数年は韓国でパンブームが到来していますから、キムチを食べる機会が減った人が増えているのです」(韓国事情に詳しいライター)

 2つ目の理由としては、キムチの質の低下があるという。韓国では自宅でキムチを漬けるのが当たり前と思われているが、実は22年にはキムチ輸入額が過去最高を記録している。この輸入キムチというのはほぼ100%中国からのものなので、韓国で漬けられているキムチとでは味に雲泥の差があるという。それでも、圧倒的に価格が安いので飲食店や家庭でもたびたび出されるのだが、不味くて手を付けない人も多いという。

「そして、最後の理由としては、臭いの問題ですね。キムチを食べたあとはどうしても口臭が気になるものですが、韓国では若者を中心に美に対する意識が急激に高まっているので、キムチを食べて口が臭くなるのが許せないという人も増えているといいます。最近ではキムチよりも日本の漬物を食べるという韓国人も実は増えているのです」(同)

 日本人が思っているよりも韓国人はキムチを食べていないようだ。
 
(小林洋三)

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