「誰が投げても勝てない」東京ドーム連敗中の立浪中日は「近未来も真っ暗」状態

 中日は東京ドーム7連敗中。立浪和義監督が巨人3連戦初戦(8日)のマウンドを託すのは、ルーキーの仲地礼亜だ。

「巨人の予告先発はエースの戸郷翔征です。連敗中ですし、色々とプレッシャーの多いマウンドになりそう」(名古屋在住記者)

 だが、同時に試合前からガッカリするような声も聞こえてきた。「誰が投げても同じ!」。巨人打線が好調という意味ではない。また、最下位・中日が戦意喪失しているというわけでもない。

「8月25日のDeNA戦で近藤廉が1イニングに10点を失いました。その大失態が尾を引いているんです」(前出・記者)

 その試合、立浪監督は明日以降に備えるため、近藤を最後まで投げさせた。その是非はともかく、近藤をマウンドに送るまでのチーム状況が疑問視されていた。

 近藤は大醜態を晒した8月25日に一軍昇格した。しかし、ファームでの防御率は6点で、昇格の理由はナゾだ。「急激に良くなった」との話もなく、「左のリリーバーはいないか?」で一軍に呼ばれたのが真相だ。

 また、ウエスタン・リーグの勝敗表を見てみたら、5球団のなかで勝率5割を切っているのは中日だけ。チーム防御率も4.32でリーグワースト。チーム防御率4点台のチームが、防御率6点の投手を一軍に昇格させていたのだ。

「近藤は翌日に登録抹消されました。今季25歳、これからの投手であり、経験を積ませるための昇格であれば、翌日に登録抹消させることはしません」(関係者)

 ファームで防御率6点台の投手を「戦力」として考えていたのだろうか。

 一軍は最下位、二軍は“一人負け”の最下位。得点力のない中、中日の一軍投手陣はそれなりの評価をされているので、「二軍も弱い」ということは、下からの突き上げがなく、レギュラー組と他選手たちのレベルが大きく開いている状態とも言えそうだ。

 仲地は変化球も多彩で、先発としてゲームメイクする力を持っている。だが、一軍も二軍も弱い以上、未来が見えてこない。中日選手のモチベーションが心配だ。(成績は9月7日時点)

(飯山満/スポーツライター)

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