4月29日、中日の涌井秀章投手が阪神戦に先発し、6回1失点の好投で今季初勝利を挙げた。同日のテレビ朝日系「報道ステーション」では涌井投手のヒーローインタビューの模様を伝えたのだが、翌30日の放送でヒロド歩美アナウンサーが生謝罪する一幕が見られた。
スポーツコーナーの「熱盛(アツモリ)」で数々のファインプレーを紹介した後、ヒロド歩美アナはこうアナウンスした。
「きのう中日、涌井投手のヒーローインタビューで、涌井投手がチームメイトに“社長”と呼ばれているようにお伝えしましたが、実際には、涌井投手の発言は、今シーズン好調の松葉貴大投手が“社長”と呼ばれていて、ベテラン勢でチームを引っ張っていきたいという主旨でした。大変失礼いたしました」
この謝罪にSNSでは「やっと訂正してくれた」「社長は涌井じゃなくて松葉か」「やっぱ社長は松葉だよな」「中日ファンでなければわからないよ」などと様々な反響が寄せられていた。スポーツライターが解説する。
「もともとは34歳のベテラン左腕、松葉貴大投手が“課長”と呼ばれていました。先発した試合では5回で降板することが多く、5時に定時退社する会社員になぞらえてこの愛称が浸透していきました。ところが絶好調の今シーズンは6回、7回まで投げることが増え、4月26日のヤクルト戦では8回と3分の1を2失点で投げ抜く力投を見せています。4月29日の涌井投手のインタビューでは、その松葉投手が課長から部長、そして社長へと昇進したと語ったのですが、『報ステ』でそのくだりをバッサリと切ってしまったため、まるで涌井投手自身が社長と呼ばれているかのような印象を視聴者に与えてしまいました。SNSでもかなり話題になっていたため、番組としてもしっかりと訂正したのでしょう」
ヒロド歩美アナが全国ネットの電波で真摯に謝罪したことで、中日の“松葉社長”は他球団のファンにも知れ渡ることとなった。現在38歳の涌井投手にも“社長クラス”の活躍を期待したい。