星野源に似てる!渋野日向子の人気が大爆発した3つの理由

 18番ホールのグリーン上、残ったのは約5メートルのイヤな距離のバーディーパット。プレーオフが濃厚…そんな日本中の心配をよそに、渋野日向子は持ち前の強気のパットで、カップの真ん中から“壁ドン”でねじ込んでみせた。その瞬間、深夜にもかかわらず、テレビの前で「おお!」と雄叫びを上げたゴルフファンも多かったに違いない。

 樋口久子プロ以来、42年もの間、男女ともなしえなかったメジャー制覇を、初の海外トーナメントであっさり達成してしまった、若干20歳の渋野日向子。いわゆる“黄金世代”の1人だ。今年2勝して国内賞金ランキングでは2位とはいえ、昨年プロテストに合格したばかりのルーキー。世界では全く無名だった選手が、まさに一夜にしてスーパースターの仲間入りを果たした。海外メディアに「スマイル・シンデレラ」という愛称をつけられたというが、そのサクセスストーリーはまさしくシンデレラ・ストーリーだ。

 そんな渋野だが、これまで専門誌以外のメディアに大きく取り上げられることはなかった。だが、今回のメジャー制覇で扱いが一変。一躍、女子ゴルフ界の新アイドルとなっている。

「全英の4日間のトーナメントが進む間に、SNS上でも『顔が可愛い』『笑顔でこっちがリラックスさせられる』『どんどん好きになってくる』と人気がうなぎ上りでした。ルックスは人気シンガーの星野源に似てるなんて声もチラホラ聞こえましたが、いわゆる“癒やし系“ですね。ラウンド中も絶えない笑顔は、星野源の周囲をなごませるイメージに重なるかもしれません。もう一つ、ファンを惹きつけるのが勝負強さ、それも後半の強さです。全英女子でも前半のハーフは我慢の展開。ところがバック9に入った途端、バーディーラッシュ。ノーボギーで4日間の後半だけで18アンダーを稼ぎ出しました。後半に追い込める渋野の攻めのゴルフは、ギャラリーの人気も必然的に高くなるはずです」(スポーツ紙記者)

 最終日のバック9で「緊張しなかった」と、メジャーで首位争いをしているとは思えないほどのメンタルの強さを発揮。今後も世界のビッグトーナメントで強みとなるはずだ。

「現在の女子ゴルフ界は韓国勢が席巻しています。世界ランキングのトップ15に7人も韓国勢がいるわけですから。ただ渋野は、韓国選手のプレッシャーをものともしない図太さがある。日本での今年2勝目となった7月の『資生堂アネッサレディス』では、韓国の強豪、イ・ミニョンをプレーオフの末破っています。そして今回も、世界ランキング1位で最終日でいちばん怖い存在と目されていたコ・ジンヨン選手の猛チャージ(3位)を振り切っての優勝ですからね。強すぎる韓国勢にストップをかけられる存在としても注目されますね」(前出・スポーツ紙記者)

 そんな本人は、周囲の歓喜をかわすかのようにいたってマイペース。イカ菓子のモグモグタイムや、全英の優勝トロフィを使って“ひょっこりはん“まで披露。その天然メンタルと強気のゴルフで、今後もどんどんデカいことをやってくれそうな雰囲気だ。

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