現在、あらゆる食材が値上がりしており、お米と並んで高騰しているのが野菜。農林水産省が毎週公表している「食品価格動向調査」によると、野菜の主要8品目は平年価格を大きく超えている。特に白菜は1キロあたり447円で235%増、キャベツも1キロあたり347円と倍以上になっている。
そうした背景もあり、売れ行きが伸びているのが袋詰めされたカット野菜。千切りキャベツをはじめ、これに紫キャベツやにんじんの千切りなどを加えたもの、さらにレタスやたまねぎを中心としたものなど様々な種類があり、水洗い不要でそのまま皿に盛れば付け合わせやサラダとして食べることができる。
スーパーでは1袋120~150グラムのものが100円台前半で売られているが、単品の野菜の価格が大幅に上昇しているのに対しカット野菜は据え置き、または微増にとどまっている。この違いはいったい何なのか?
「カット野菜の販売業者は農家と長期契約を結んでいるため、価格の変動に左右されないんです」(流通ジャーナリスト)
今の相場だと農家が損しているように思えるが、相場が下がっている時はそれを上回る価格で買い取ってもらえる。長期契約なので農家にとっても安定収入になり、購入する消費者を含め、三者にとってメリットがある。
「単身者や夫婦のみの2人家族だと、野菜を丸ごと買っても種類によっては全部食べ切る前に傷んでしまいます。それならカット野菜を買った方が結果的に節約につながります」(同)
ただし、契約更新のタイミングなどで農家から業者への納品価格が見直される可能性が高いため、今後も値段据え置きというのは難しいという。
「それでもカット野菜は生鮮食料品でありながら扱いとしては加工食品に近い。そのため、大幅な値上げは難しいと思います」(同)
いずれにしても庶民の懐にも優しい存在であることには間違いないようだ。