スウェーデン発祥の家具販売大手「イケア」の日本法人イケア・ジャパンが、2020年までの札幌への出店を、ここへ来て撤回。これに地元住民の間で落胆の声が広がっている。
「イケア・ジャパンは14年に、郊外の大型店舗を増やし、20年までに当時の6店舗から14店舗に増やすことを発表していました。しかし昨年、親会社であるイケアが、オンラインストアの強化や小型店の出店へとビジネスモデルを転換したことから、まずは札幌出店が撤回されることになったのです」(経済誌記者)
この事態にネット上では、《イケアは送料が高いから札幌出店を期待していたのに…》《イケア家具欲しいけど、送料を考えるとやっぱりニトリかな》と、送料の高さを理由にイケアを諦め、札幌市内に本社を置く大手家具店の「ニトリ」に頼らざるを得ないという声が多くあがっている。
「イケア・ジャパンが今年1月に発表した決算報告によると、18年の経常損益は8億2400万円となり、2年連続の赤字となっていました。そのため『ニトリ』の成功にならい都心の小型店を増やすことにしたのでしょうが、楽しみにしていた道内の人からすればガッカリでしょう。加えて、道内からイケアのオンラインストアで大型商品を注文した場合、送料は何と1万2990円もかかってしまう。今年3月からは札幌市内の指定場所での受け取りに限り送料を3990円とするサービスを始めていますが、指定場所から大型家具を車で運ぶのにも限界がありますからね」(経済ジャーナリスト)
オンラインストアの強化を図るのであれば、送料の見直しも必要となってくるかもしれない。
(小林洋三)