夏旅行で宿泊代を節約! “無料”もある徒歩客OKの「ライダーハウス」

 コロナ禍が明け、日本人客の旅行需要やインバウンド回復による外国人客の増加で全国的に高騰しているホテル宿泊費。そのため、予算の問題で旅行を断念する人も少なくない。

 なかでも夏の北海道は、雄大な自然はもちろん、本州以南より気温・湿度が低く過ごしやすいこともあって大勢の観光客が国内外から殺到。ホテルの平均宿泊料金は年間を通じて最も高く、札幌圏だとビジネスホテルですら1泊1万円以上の日も。そのため、予算オーバーで旅行を断念する人も多いようだ。

 だが、諦めるのはまだ早い。北海道には「ライダーハウス」と呼ばれる安宿が各地に存在する。名前からしてバイクで道内を巡るツーリング客向けの宿と思われがちだが、その大半は一般の旅行者でも宿泊可能だ。

「北海道内にあるライダーハウスは数十カ所。個室完備の民宿兼用のところもありますが、主流は複数の二段ベッドが並んだドミトリー型や大広間に雑魚寝するタイプです。個室でなければ1泊2000円以下とカプセルホテル以下の料金になっています」(旅行誌編集者)

 なかでも廃止になった国鉄広尾線・大正駅の跡地ある帯広市運営の「大正カニの家」はなんと無料。しかも、立派なログハウスで室内もキレイととてもタダには思えない。

 また、道東のサロマ湖に面した国鉄湧網線・計呂地駅を再利用した計呂地交通公園内(湧別町)も、夏季限定のライダーハウスとして開放されている。一応、有料だが展示保存されている客車は1泊300円、通称「駅長の家」の保線区詰所が500円と激安価格だ。

「なお、ライダーハウスの場合、寝具を用意してないところも多いため、寝袋か100円ショップなどで売っているアルミブランケットがあると便利です」(同)

 北海道以外にもライダーハウスは四国や九州のほか、静岡や長野、山陰などの地域にも比較的多い。さすがにファミリー向けではないが、1人旅や男友達との旅で「とにかく横になれれば構わない」という人には最適。宿泊者同士の交流が盛んなため、夜はビール片手に旅談義に花を咲かせたいなんて方にはオススメだ。

※画像は帯広市の大正カニの家

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