鈴木京香(54)が7月スタートの連ドラを急きょ降板。代役に抜擢された若村麻由美(56)が「夜桜お染」(03年、フジテレビ系)以来、20年ぶりに連ドラの主演を務めることで注目を浴びている。87年にNHKの朝ドラヒロインとして華々しくデビューを飾り、翌年には濡れ場も熱演した実力派女優の妖艶ボディとは─。
「皆さんが大変温かく迎え入れてくださったので、勇気を持って臨みます」
夏ドラマ「この素晴らしき世界」(フジ系)への意気込みをそう熱く語った若村麻由美。当初は鈴木京香が主演を務め、クランクインの5月9日には予定どおり撮影も行われたが、体調不良により11日に降板が発表された。
ではなぜ、若村に代役として白羽の矢が立ったのか。キャスティングに詳しい芸能プロ関係者は「事務所同士の横の繋がりでしょう」と前置きして、こう続ける。
「最近の鈴木さんは、若村さんが所属する事務所の俳優と共演する機会が多い。昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)で主演を務めた小栗旬さん(40)、ヒロインの母親役として出演した一昨年の朝ドラ『おかえりモネ』(NHK)の坂口健太郎さん(31)もそうです。近年、事務所同士が深いお付き合いをしているのは明白で、鈴木さんの事務所側が、信頼できる筋として提案したのかと。そもそもこのドラマの主人公は、1人2役を演じなくてはいけない難しい役どころ。そうしたことから、美貌と実力を兼ね備えた若村さんに声がかかったのでしょう」
このキャスティングに納得のサインで首を縦に振ったのは、映画評論家の秋本鉄次氏だ。
「仲代達矢さんが主宰する『無名塾』出身の若村さんは、鈴木さんと50代半ばの同世代で、長年積み重ねてきた演技力があります。役柄は、ひょんなことから大物女優の替え玉に抜擢される平凡な主婦。もちろん、若村さんは平凡な主婦ではないですけど(笑)、今回の代役騒動と演技どころが類似していて、ベリーグッドなキャスティングだと思います。この人がいたか! と、ヒザを叩くぐらいの大抜擢ですね」
08年から出演している「科捜研の女」シリーズ(テレビ朝日系)では、陽気な性格の解剖医を演じているが、それとはまた違った若村が見られそうだ。
(つづく)