1万3500人が回答した「人気の移住先」長野県より上だったのは…

 地方への移住に興味がある人は多いが、移住先として今一番人気のある地域はどこなのか。今年3月、NPO法人「ふるさと回帰支援センター」は、1万3580人のアンケート調査をもとに22年の「移住希望地ランキング」を発表した。

 それによると「窓口相談者部門」は、1位静岡県、2位長野県、3位栃木県、4位山梨県、5位福岡県。「セミナー参加者部門」は、1位広島県、2位新潟県、3位愛媛県、4位長野県、5位静岡県の順で、静岡は3年連続、広島は2年連続でそれぞれ1位となっている。

 この結果について移住事情に詳しいジャーナリストはこう分析する。

「両部門の上位には大きく2つの特徴が見られます。1つは首都圏からアクセスしやすい地域が含まれていること。静岡や長野、新潟は新幹線なら最速1時間半以内に東京に行けますし、新幹線の通ってない山梨も特急が頻繁に出ています。最近は半テレワークでOKという会社が増えており、そうしたニーズにも合致します」

 そして、もう1つの特徴は、瀬戸内エリアの広島・愛媛がランクインしている点だ。

「両県ともセミナーを頻繁に開催するなど移住者の受け入れに力を入れており、特に関西圏からの移住先として人気があります。なかでも人気の大きな要因は、年間を通じて瀬戸内の気候が穏やかで安定していること。瀬戸内エリアではこの2県以外にも岡山がセミナー部門13位、山口も相談部門15位にランクインしています」(前出・ジャーナリスト)

 ふるさと回帰支援センターの高橋公理事長は、「22年も地方移住への追い風がコロナ禍で引き続き吹いており、センターの相談窓口の体制を強化し、首都圏の移住希望者の動向を注視し、うまく捉えた都道府県が相談件数を伸ばした」とコメント。

 ランキングは単なる人気移住先というわけではなく各自治体の営業努力の結果のようだ。

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