秋田市が1平方メートル3万8618円で最安 県庁所在地の公示地価平均でベストな移住先を探してみた

 地方への移住を考えている人は少なくないが、特に都会に住んでいる場合、自然が豊かでも田舎過ぎるのは生活に不便を感じてしまいハードルが高い。その点、地方都市は適度なのどかさと暮らしやすさが同居し、移住先としても魅力的に感じる人も多いようだ。

 ただし、不動産相場は地域によって当然異なる。せっかく移住するなら住宅費を抑えるに越したことはない。そこで24年の各県庁所在地の公示地価平均を調べてみることに。

 ちなみに最も安かったのは、1平方メートル3万8618円の秋田市。以下、青森市(4万1971円)、鳥取市(4万4008円)、津市(5万1170円)、水戸市(5万2563円)と続き、山口市(5万4761円)、前橋市(5万6413円)、甲府市(5万6677円)、松江市(5万7185円)、福島市(5万8317円)が6万円以下となっている。

 秋田市、青森市の上位2都市は冬場の雪がネックと思われがちだが、今シーズンの積雪量が記録的に多いだけで例年はそこまで積もらない。除雪作業もマンションなら自分の駐車スペースのだけで済み、負担は少ない。それに、どちらも新幹線で東京と行き来できるのも便利だ。

 また意外だったのは、水戸、前橋、甲府の関東・甲信越の3都市が上位にランクインしていたこと。新幹線や特急を使えば通勤圏内で、現役世代でも交通費を全額支給してくれる企業なら転職する必要はなさそうだ。

 さらに大都市の通勤圏で言うなら津市も同じ。名古屋から近く、JRと私鉄が並行しているなど交通の利便性にも優れている。

 一方、移住先として人気がある福岡市は、公示地価平均がなんと56万3092円。東京(新宿区)、大阪市に次ぐワースト3位で、横浜市より約19万円、さいたま市より約22万円も高い。実際、「移住前より住宅費がかかる!」という笑えないケースも多いので注意が必要だ。

 あくまで公示地価平均というひとつの視点から見ただけだが、不動産価格や家賃に直結するので軽視できない。むしろ、ここから移住先の意外な候補地が見つかる可能性もあるはずだ。

※写真は秋田市

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