“リーゼント刑事”秋山博康「警察は困った人を助けるのが役目」/ガタガタ言わせろ!(2)

 もう1つは、警察官の仕事に対する姿勢に触れておこう。ワシは現在、SNSのDMを通じて、たくさんの人からメッセージや相談事をもらっている。多くは、「証拠がないから警察官に相手にしてもらえない。男女関係については多くの場合、民事不介入だから」という内容だ。ワシは徳島の警察で定年を迎えるまで所属していたから、警察の悪口を言うつもりはない。だが、そういう相談には真摯に向き合ってほしいと怒りたい。

 強制的に行為をされた女性が警察へ駆け込んだが、当該女性はすでに肌着を洗っていた。すると警察官に「証拠がないから」と突き返されたという相談もあった。

 アホか! 警察署は遊びに来る場所とは違う。困って頼ってきた人を助けるのが警察官の役目なんだから、まずは動いて証拠を探せ! 現場に行けば、体液が残っているかもしれない。まずは動け! と言いたい。命を張って捜査をしろ! と。「勤務時間外だから」とか、「給料に見合わない」なんて考える警察官は、仕事を辞めてしまえ!

 少なくともワシは、その逆の気概を持って仕事を全うした。ワシの部下たちには自分と同じ精神をやかましいほど教えてきて、受け継いでくれていると信じている。もっと自分のような熱い刑事が増えてくれたら‥‥と、願っている。

秋山博康(あきやま・ひろやす)タレント。1960年7月8日生まれ、徳島県出身。通称「リーゼント刑事」。元・徳島県警捜査一課刑事。現役時代、「警察24時」などのテレビ番組に出演し人気に。現在は犯罪コメンテーターとして活躍。

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