「現金の落とし物」が過去最高の228億円超! 気になる“拾われやすい場所”

 昨年1年間に全国の警察に届けられた現金の落とし物が、約228億円で過去最高額となったことがわかった。また、このうち持ち主が見つからずに拾った人のものになった現金はおよそ30億を超えていたという。

「警視庁によると、2023年に警察に届けられた落とし物の総数は2978万7068点となり、一昨年を300万点以上も上回り過去最多を記録したといいます。落とし物として多いのは、ワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリー、エコバッグ、加熱式タバコなど。外出時に持ち歩く製品が小型化していることや、新型コロナによる行動制限が解除され外出する機会が増えたことが落とし物増につながっているのではと、警視庁は分析しています」(社会部記者)

 落とし物の増加によって現金の拾得も増えた。総額は228億4568万8596円となり、保管期間である3カ月の間に持ち主が見つからず、拾った人のものとなった現金は32億5330万2497円と、実に年末ジャンボ宝くじの1等賞金7億円の5倍以上の額となるのである。さらに、持ち主が見つからずに拾った人も受け取りを辞退するなどして都道府県の歳入となったのは、34億699万6217円あったという。つまりは、落とし物の現金の66億円以上は保管期間に持ち主が現れなかったことになる。

「こういった現金の落とし物がどこに落ちているか気になりますよね(笑)。都道府県では東京が最多で、228億円のうち44億円が都内で拾われたものとなります。また、少額の落とし物は自動販売機や駅、ゲームセンター、イベント会場など、やはり財布を取り出す機会の多い場所でよく拾われています。そして、1000万円以上の高額な現金は屋外でなく、ビルや公共施設などの建物内で発見されることがほとんどで、多くの場合はカバンに入っているといいます。建物内に放置されたカバンがあったら、もしかしたら大きな額の現金が入っているかもしれません」(同)

 もちろん、そんなカバンには危険物が入っている可能性もある。さらに落ちていた現金をネコババすれば窃盗罪だ。また、屋内で落とし物を拾った場合は24時間以内、屋外の場合は1週間以内に届けなければ、持ち主が名乗り出なくても拾った人が受け取る権利はなくなってしまうことをお忘れなく。現金を拾ったら、とにかく早く警察に届けるようにしよう。

(小林洋三)

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