欧州での実績が凄い! W杯初戦のドイツ戦は「守田英正」に注目すべし!

 11月1日のカタールW杯メンバー発表前に、ヨーロッパで安定したプレーを見せている選手がいる。ポルトガルの名門・スポルティングでプレーしている守田英正だ。

 守田といえば日本代表でも欠かすことができない重要な戦力。遠藤航(VfBシュトゥットガルト)と組むダブル・ボランチは日本の心臓として抜群の安定感がある。それでもメディアの扱いは決して大きくはない。どちらかといえば地味な扱いが多い。

 確かに川崎時代から注目されていたのは、東京五輪世代の三笘薫(ブライトン)や田中碧(デュッセルドルフ)だった。彼らがヨーロッパの5大リーグに移籍する中、守田はポルトガルのサンタクララに移籍。アズレス諸島にあり収容人数1万3000のスタジアムを持つ小さなクラブで日本にも馴染みがなかったため、彼への注目度も低かった。

 それでもサンタクララに移籍してレギュラーを確保すると日本代表にも定着。W杯イヤーとなった今夏、ポルトガルリーグ19回優勝の名門・スポルティングに移籍した。

 名門クラブでポジションを奪えるのかという疑問もあったが、ふたを開けてみればギリシャ代表のアレクサンドロプーロス、ウルグアイ代表のウガルテとポジション争いを繰り広げ、現在はアレクサンドロプーロスをベンチに追いやり、ウガルテとダブル・ボランチを組んでいる。得意の縦パスで攻撃のスイッチを入れる役割だけではなく、10月に入って2試合連続ゴールを決めるなど、完全にチームの顔となった。また、チャンピオンズリーグにも出場し、ヨーロッパでの実績でも三笘、田中碧を大きく引き離した。W杯メンバーに選ばれるのは確実で、遠藤と共に日本代表に欠かせない存在になっている。

 そのほかにも、ヨーロッパリーグで公式戦4つ目のアシストを決めチーム4連勝に貢献した久保建英(レアル・ソシエダ)や、公式戦8試合連続先発でチームの勝利に貢献した堂安律(フライブルク)など、W杯に向けて調子を上げている選手が多く、ドイツと対戦する緒戦が楽しみだ。

(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップアジア予選、アジアカップなど数多くの大会を取材してきた。

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