阪神・岡田監督の初仕事に黄信号!「クジ運」がなさ過ぎる

 浅野翔吾外野手(高松商)の1位指名が重複しても、岡田彰布新監督は抽選クジを引かない? 

 クライマックスシリーズの敗退から一夜明けた10月15日、矢野燿大監督の退任会見が開かれた。同時に発表されたのが岡田氏の15年ぶりの指揮官復帰だ。岡田監督は関西系メディアを介して、
 
「楽しみしかないわ。不安があったらやれへんよ」

 と力強く語ったが、本当は違う。「不安」は一つだけあった。ドラフト会議での抽選クジだ。

「初仕事がドラフト会議となりそうです。近く、球団事務所で岡田監督を交え、最終のスカウト会議を開き、1位指名選手を絞り込む予定です」(関係者)

 就任前から「右打ちの外野手がいたら…」とチーム構想を語ってきた。浅野選手の1位入札を公表している原巨人との一騎討ち、ドラフト版GT決戦を楽しみにしているファンも少なくないが、岡田監督は“クジに弱い”のだ。

 岡田監督はオリックス監督時代を含め、抽選クジの通算成績は「通算1勝9敗」。とくに「クジ運がない」ことを印象づけたのは、2010年だった。当時、オリックス監督だった岡田氏は1回目の入札で6球団重複となり、ハズレ。2回目の入札でも2球団重複でハズレ。この“確率50%の抽選クジ”を外した時点でイヤ〜な空気も漂い始めたが、案の定、3回目でも重複。1位指名の抽選を3回連続で外すという史上初の屈辱を味わうことになった。

「今もそのときの話が出ますよ。3度目の抽選で外したのが、トリプルスリーの山田哲人ですから」(前出・同)

 また当時、楽天の新監督に就任したばかりの星野仙一氏も会場にいた。そのときの様子を知る前出の関係者によれば、星野氏が岡田監督のほうを見て笑ったそうだ。「気を落とすなよ」と励ますつもりだったのだが、岡田監督はカチンと来た。4度目の入札で決まった後藤駿太を翌年の開幕スタメンで起用し、「絶対、リードオフマンに育ててやる!」と意地になっていたそうだ。

「11年ドラフト会議も高橋周平で指名重複し、『3分の1の確率クジ』を外しました」(スポーツ紙記者)

 新監督が抽選クジを引く舞台に上がったほうが絵になるわけだが、ドラフト版GT決戦で敗れた場合、新体制に期待するファンの気持ちに水を差すことにもなりかねない。意中のスラッガーを引き当てることが出来るのかどうか、岡田監督の初仕事は“お祈り”になりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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