全国旅行支援に便乗? ピーチ名物「旅ガチャ」は今回も太っ腹だった!

 格安航空会社のピーチが発案した「旅くじ」。カプセルトイのように小さな球形のケースに行き先が書かれた紙が入っており、その都市への航空券購入に使えるポイントが与えられる。同社の人気企画でこれまで2万7000人が購入している。
 
 くじを引くまで行き先がわからないことから“旅ガチャ”とも呼ばれ、これを参考に有名ホテルチェーンや大手酒類販売サイトなども実施。同社の場合、くじは1回5000円と高額ながら航空券が手に入ることを考えれば、むしろお買い得。しかも、今回は先日、グッドデザイン賞を受賞したことを記念し、なんと無料で行っている。
 
 13〜14日は大阪・通天閣、18〜19日は渋谷・ヒカリエでそれぞれ開催。いずれもこれを目当てに人が殺到したが、各日50人限定だったこともあり、ガチャができたのは早朝から並んでいた一部の人だけだったようだ。
 
「今回は通常と仕様の異なる『押し売り旅くじ』。国内なら指定の目的地の航空券に使える1000円分の交換コードが封入され、なかには“大当たりスペシャルカプセル”として国際線で使える1万円分のコードも用意されていました。全部で200人分ですからかなり太っ腹な企画と言えます」(旅行誌編集者)

 航空券価格は20〜21年のコロナ禍こそ人の行き来が激減した影響で下落傾向にあったが、今年に入って客足が復調したことで大きく反発。しかも、原油価格の高騰などもあり、航空各社の運賃は軒並み上昇。特に国際線ではコロナ前のほぼ倍になっている路線も多い。

「ピーチのような格安航空会社は安さがウリなので影響は少なくないですが、押し売り旅くじがメディアで大きく紹介され、イメージアップにつながりました。大手航空会社からお客が流れてくることが期待され、その宣伝効果は計り知れません。経費をCMなど広告に使うよりも安上がりだったはずです」(同)

 ちなみに現在は、東京と名古屋、大阪の全9カ所で「開運旅くじ」を販売中(※1回5000円。11月18日まで)。開催中の全国旅行支援と組み合わせれば、より安く旅行が楽しめそうだ。

ビジネス