金足農高が秋季大会辞退でセンバツ絶望、地元住民が明かす部内暴力の実態

 2018年夏の甲子園大会で準優勝した金足農高(秋田市)が、第74回秋季東北高校野球県大会への出場を辞退した。一部報道では野球部内での暴力行為があったことも報じられているが、暴力行為に関する詳しい公表はない。今回の辞退で来春センバツの出場は絶望的となり、秋田県高野連は「学校側の事情による不参加としか答えられない」と回答している。

 しかし地元では、以前よりかなり噂が広がっていたようだ。事情を知る地元住民の男性に話を伺った。
 
 「暴力行為に関して、保護者が学校に問い合わせたことを発端に、学校側は部員たちに聞き取り調査を行ったようです。聞き取りの中で暴力行為を把握した学校側は、大会の出場停止を決定しました。知り合いの野球部員の保護者からこの決定を聞いたのは、8月の初めくらいだったと思います。私が聞いた話では、ある2年生の生徒が1年生の生徒を日常的に殴っているとか…。そういった噂はよく耳にしますね」(地元住民の男性)

 部内暴力行為があったとの報道に関し、同県知事の佐竹敬久知事は2日に行われた記者会見で「事実関係を全て聞いているわけではない。いずれ報告があると思うので、内容はプライバシーに配慮しながら公表するのが当然だ」と語っている。

 大会出場辞退の報道が出る約1週間前、あるネット掲示板には部内暴力の内情が書き込まれていた。

「2年が酷すぎて、3年生でももう手がつけられなくて放置。1年生の数人にターゲット絞って、2年数人が寄って集って1年生に暴力。1年生の子の背中をバットで殴る。手をテーピングで巻いて殴る蹴る。バットのグリップエンドで頭を殴る。グーで頭を殴って1年生は流血沙汰。1年生の入部早々、1年生のロッカーに2年がゴミ詰める。ドレッシングやら何やら訳の分からないものを混ぜられた液体を強制的に飲ませる。やってることが令和じゃねえ。ここまで明確にやってることが分かってて、噂、嘘で片付けられるとでも思う?無理だろ」

 この書き込みの真偽は不明だが、部内暴力に関する噂はネット上で広まりを見せている。学校側には被害者生徒を守る対応はもちろんのこと、説明責任を果たす対応を求める声があがっている。

(浜野ふみ)

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