10月のこの時期は高校野球の「秋季大会」真っただ中。春夏の甲子園のような派手さはないが、来春のセンバツの出場権を賭けて、各地で連日熱い戦いが繰り広げられている。
そんな中、大きな注目を集めるのが、神奈川県代表として関東大会に勝ち進んだ慶応義塾高校。実は、プロ野球通算525本塁打、高校時代は甲子園通算13本で歴代1位の記録を持つ、清原和博氏の次男・勝児が1年生ながらレギュラーとして出場しているのだ。
彼は幼稚舎から慶応で、中学時代はリトルリーグの強豪チームの一員として全国大会でもプレー。高校進学後、春夏合わせて28回の甲子園出場を誇る名門・慶応高校野球部に入部すると、すぐに頭角を現す。3年生引退後の新チームでは、1年生ながら不動の三塁レギュラーとして試合に出場し続けている。
県大会3回戦では、夏の大会ベスト8の強豪・県立上矢部高校から満塁ホームランを放つなど、若き主砲としてチームを牽引。決勝では横浜に惜しくも敗れたが、22日に行われた関東大会1回戦・常磐大高戦では、4回に、打った瞬間にスタンドインとわかる豪快な一発が左翼席に飛び込んだ。応援に駆け付けた父・和博氏も大喜びだった。
「打順はまだ下位ですが、いきなりホームランを含む3打数2安打と大舞台での強さは父譲り。身長は174センチと、父親や慶応大野球部で活躍する長男・正吾選ほど体格には恵まれていないものの、粗削りながらもボールを飛ばす力は持っています。クリーンナップ昇格も時間の問題でしょう」(スポーツ紙記者)
来春のセンバツは95回となる記念大会であり、出場校が32校から36校に増加。関東は東京と合わせて出場枠が7校と例年以上にチャンスだ。
「ベスト4ならほぼ当確。ベスト8でも別大会の東京大会次第ですが、1〜2校は選ばれる可能性が高い。慶応は準々決勝進出を決めており、出場に王手をかけた状態です」(前出・スポーツ紙記者)
来春の甲子園では「38年越しの親子弾」が見られるかもしれない。