各国首脳は軒並み不参加…安倍氏国葬16億6000万円「弔問外交」の意味は

 東京・北の丸公園の日本武道館で行わる安倍晋三元首相の「国葬」を3週間後に控え、政府は6日、全体にかかる費用を公表した。概算額は警備費が8億円程度、外国要人の接遇費が6億円程度。これに閣議決定した会場設営費の2億5000万円を合わせると総額16億6000万円程度となる。

「政府は国葬費用に関し、令和4年度予算の一般予備費から2億4940万円を支出すると閣議決定していましたが内訳は会場設営費や借り上げ費のみ。そこで、立憲民主などの野党が総額を示すよう政府・与党側に詰め寄り、警備費や外国要人らの接遇費をあわせた概算総額がようやく明らかになりました」(全国紙記者)

 ところが、かねてから欠席が伝えられていた米国のバイデン大統領、フランスのマクロン大統領に続き、ここへきて、訪日を検討中と伝えられていたドイツのメルケル前首相も参列を見送ることが分かった。

「メルケル前首相とは、G7で最も長く一緒でしたからね。政府関係者も、メルケル氏の不参加は想定外だったとしています。代わりにドイツから来日予定なのが、かつて連邦大統領を務めたことのあるウルフ氏だといいますが、親日家だとはいうものの、日本での知名度はないに等しい。シビアな人選だと考えていいでしょうね」(同)

 先月31日の会見で、「国葬は弔問外交に意味がある」とし、「諸外国から多数の参列希望が寄せられている。国として礼節をもって応える必要がある」と胸を張った岸田首相。

 だが蓋を開けてみると、バイデン大統領、ジョンソン前首相も来ず、主要国で参列を表明しているはカナダのトルドー首相とインドのモディ首相だけ。しかも、外務省関係者によれば「各国・地域には8月中旬をメドに回答するよう伝えているが、いまだに返事のない国も少なくない。したがって、来日する要人の接遇経費が計算できず、各国に返事を催促していた」という。

 そんな状態をはたして「弔問外交」と言えるのかどうか疑問だが、前出の記者はこう続ける。

「安倍元首相が銃撃によって亡くなったことで、日本の警備態勢に対する不安もあるようですし、世界が不安定な中、テロを考えれば参列に二の足を踏む要人もいるでしょう。また、それ以上に問題なのが、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との問題でしょうね。というのも、当初は政治テロであるかと思われていた事件が実は旧統一教会への復讐であり、安倍氏への逆恨みであるとわかった。しかもその後、日本の政治家と教団の癒着がボロボロと明るみにでて、日本国内がこの問題で大揺れに揺れています。さらに国葬についても国論が二分されるなか、参列して果たしてどれだけのメリットがあるのか、というわけです。27日の国葬にはどんな顔ぶれが揃うのか」(同)

 日中国交正常化50年の中国からも、“それなりの人物”の参加が噂されているが、人選が気になるばかりだ。

(灯倫太郎)

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