飲食店情報サイト「食べログ」で、チェーン店であることを理由に不当に評価点を下げられたとして、焼き肉チェーン店を展開する「韓流村」は、同サイトの運営会社「カカクコム」に約6億4000万円の損害賠償を求めていた裁判で、東京地裁は6月16日、約3840万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
訴状によると、韓流村は2019年5月、食べログのアルゴリズム(評価点などの計算方法)変更により、運営する焼き肉店21店舗中、19店舗で評価点が最大で0.45点、平均で0.17点下落。ちなみに、食べログの評価点は5点満点だ。その結果、食べログ経由の来客者数は減少し、売り上げも大幅に落ちたという。東京地裁は、アルゴリズムを一方的に変更することは「優越的地位の乱用」を禁じた独占禁止法に違反すると指摘した。
6月16日放送の情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)でも、食べログの判決についてニュースコーナーで報道。キャスターを務める読売テレビの澤口実歩アナウンサーに「食べログとかグルメサイトを見られますか?」と聞かれたフリーキャスターの伊藤聡子氏は食べログの独自の利用法を明かした。
伊藤氏は「自分が幹事で店を選ばなければいけないとき、3点台半ばくらいはほしいなと。みんな、そうじゃないと(料理の質などに)心配するかなと思って、ついつい見てしまう」と自身の合格点の基準を説明。続けて「でも、実際に私がお気に入りのお店は3点台前半くらいだったりとか、決して点数(と料理)が比例しているわけではないなと、ちょっと思っていました」と明かした。
〝ホリエモン〟こと実業家の堀江貴文氏は同日、ツイッターを更新。「朝日新聞デジタル」の〝食べログの独禁法違反認定〟の記事を貼り付け、「素晴らしい判決」と感想を述べた。
「16年10月の『女性自身』で、堀江氏は食べログの評価点に言及しています。評価点は平均点ではなく、レビューを多く書いている人の点数が大きな影響を与えると説いていました。数店しか書き込んでない人たちが高得点をつけても、多くのレビューを書いている人が低い点数をつければ、その店の評価点は低くなるということです。堀江氏は評価の高い店が必ずしもうまい店ではないとし、食べログは〝電話帳〟だとズバリ言い切っていました」(週刊誌記者)
食べログの点数はあくまでも参考程度に。
(石田英明)