飲食店予約サイト「テーブルチェック」が「グルメサイトに関する意識調査」の調査結果を発表。飲食店の検索手段として「食べログ」「ぐるなび」などグルメサイトを抜いて「Google」が初めてトップになったことが明らかとなった。なぜグルメサイトは信頼を失ってしまったのだろうか?
「同調査では『飲食店を検索する際、よく利用する手段』についての質問に86.1%が『Google』と回答し、調査開始以来初めてトップになりました。2020年の調査では78.9%だったグルメサイトは61.3%まで減少してしまい、首位から陥落。また、『グルメサイトを信頼するか』の質問には『あまり信頼していない』と『まったく信頼していない』の合計が30.4%となり、グルメサイト離れが進行していることが顕著になりました」(フリーライター)
グルメサイトが信頼を失った要因としては、今年6月に「食べログ」が敗訴した裁判の影響が大きいだろう。この裁判では、焼肉チェーン「韓流村」の運営会社が「アルゴリズムを不当に変更されて評価点を下げられた」として損害賠償を求めたもので、「アルゴリズムを一方的に変更することは独占禁止法にあたる」と「食べログ」側に3840万円の賠償を命じる判決が下されている。
「なお、今回の調査で『食べログが敗訴した判決は妥当か』の質問に約6割が『妥当』と回答していることからも、裁判が原因でグルメサイトの利用を辞めた人が多かったのは間違いないでしょう。ただ理由はそれだけではなく、Googleの使い勝手の良さにグルメサイトから乗り換えたという人も少なくないと思います。店名を検索するだけで店の営業時間など詳細な情報が表示され、即座に見つけられますからね。またインスタグラムなどSNSで気になった店をGoogleで検索し、場所やレビューをチェックするという若者も増えているようです」(フードジャーナリスト)
今後、グルメサイトがGoogleに勝つ手立てはあるのだろうか…。
(小林洋三)