元新体操女王の恋人に「制裁」で浮上!「プーチンの後継者」36歳の正体

 ロシアによるウクライナ侵攻からまもなく3カ月。ロシア国防省は17日、マリウポリのアゾフスターリ製鉄所で抵抗していたウクライナ部隊が「降伏した」と発表したが、ほかの東部地域では依然、ロシア軍の苦戦が伝えられている。

 一方、プーチン大統領をめぐる「重病説」や「クーデター進行説」が相次いで取りざたされる中、英政府はプーチン大統領の「恋人」とされる元新体操女王、アリーナ・カバエワ氏らに対する制裁を発表。英国内での資産凍結がいよいよ実現性を帯びてきた。

「一時期、米国でもカバエワ氏への制裁が検討されたものの、ロシアとの緊張関係の高まりを懸念し承認直前で話が流れたという経緯があり、実現すれば主要国では初。とはいえEUとしては、プーチン氏の娘2人への制裁を承認しておきながら、“最重要人物”とされる女性を野放しにしておくことに元々納得がいかなかった。つまり今回の判断は時間の問題だったわけで、制裁案が承認されればカバエワ氏の資産は凍結され、預金の引き出しや送金も出来なくなります」(ロシア情勢に詳しいジャーナリスト)

 欧米メディアによれば、カバエワ氏は現在、中立国のスイスで暮らしているとみられ、少なくとも3人の子供どもがいるとされるものの、それがプーチン氏との子供かどうか真偽のほどは不明だという。

「彼女には男児がいて、プーチン氏が父親だとすると、王朝を築き偉大なるロシアを復活させる、という野望実現のためには絶対に欠かせない存在です。ただ、いかんせんまだ年若いので、自分の後に信頼できる後継者を1人挟み、その後を息子に…と考えている可能性もある。そんな中で“中継ぎ”として急浮上したのが大統領府の局長、ドミトリー・コヴァリョフ氏という36歳の人物なんです」(同)

 ロシアのネットメディア「BAZA」によれば、9日に行われた対ナチス・ドイツ戦勝記念日の軍事パレードの際、同氏がプーチン氏と至近距離で親しげに会話する姿が目撃されており、その距離の近さは後継者であることを示唆している、というのだ。

「ロシアには、連邦保安局(FSB)、対外情報庁(SVR)、軍参謀本部情報総局(GRU)という3つの諜報機関があり、すでに内部では“ポスト・プーチン”をにらみ、主導権争いが激化しているのだとか。ただ、先月の大規模粛清でもわかるように、仕事のできないイエスマンや風見鶏も多く、プーチン氏自身が疑心暗鬼になっているとも伝えられます。その点、コヴァリョフという人物は、大統領府の人間で連邦保安局とも深い関係を持ち、かつ父親はガス会社大手『ガスプロム』の関連会社の最高経営責任者だといいますから、後継者候補としては申し分ない。ただ、院政を敷きたいと考えているプーチン氏のこと。あるいは、どこかのタイミングで退陣を表明、コヴァリョフ氏を大統領代行に据えたうえで終戦させ、期間をおいて大統領選を実施、大統領に返り咲くというシナリオもないことはない。病状の進行も含め、まだまだ一波乱二波乱はあるでしょうね」(同)

 まずはカバエワ氏制裁への反応を見守りたい。

(灯倫太郎)

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