戦争の在り方を一変させてしまった軍用ドローン。ウクライナ戦争ではロシア軍も含めた双方が主力兵器として使用しており、イスラエルとイランの間でもしかりだろう。世界各国の軍隊で実戦配備され、あの北朝鮮でさえも最近は自爆機能を搭載したドローンの量産体制に入ったと伝えられている。
では、軍用ドローンを操縦するオペレーターの給与事情はどのようになっているのだろうか? 23年に亡くなったエフゲニー・プリゴジン氏が設立したロシアの民間軍事会社ワグネルが同年に募集していた内容によると、月収は24万ルーブル(約43万3000円)から。さらに別途ボーナスも支給されるという。
「これは同年のロシアの平均年収(約7万3000ルーブル)の3.3倍。ただし、別の募集では一般の戦闘員も同額だったため、ドローンのオペレーターが特別高いわけではないようです」(軍事ジャーナリスト)
ただし、さらに高収入なのが米軍のドローンのオペレーター。平均年収は約10万ドル(約1440万円)とワグネルの約2.8倍だ。
「しかも、年間2万5000ドル(約360万円)以上とも言われるボーナス付き。正規兵で、かつ世界の軍隊でも好条件で知られる米軍であることも影響していると思います」(同)
ちなみにドローンの場合、コクピットでの操縦が必要な飛行機やヘリコプターと違って高度なスキルは不要。前線でラジコンのように動かす場合もあるが、基本的には戦場から離れたモニターが並ぶ専用ルームでジョイスティックなどを動かして操作を行う。最近の米ドラマや映画で見られるアレだ。
「イメージとしてはパソコンのオンラインゲームに近く、ゲーマーの方は適性が高いと言われています。しかし、自分の攻撃によって相手の命を奪い、その一部始終を映像と目の当たりにするため、精神を病んで辞めてしまう者も少なくないようです」(同)
さすがに職業とするにはストレスがあまりに大きいようだ。