ひろゆき氏も苦言!ウクライナ大使館に「千羽鶴」を送る行為への“賛否”

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、ウクライナの平和を願い千羽鶴を在日ウクライナ大使館に届けようとする団体が相次いでおり、これに実業家の西村博之(ひろゆき)氏などの著名人が批判を繰り広げている。果たして、千羽鶴は本当に悪なのだろうか?

 16日、ひろゆき氏が自身のTwitterに「千羽鶴とか『無駄な行為をして、良い事をした気分になるのは恥ずかしい事である。』というのをそろそろ理解して貰いたいと思ってるのは、おいらだけですかね?」と投稿。これにネット上では《人の善意を踏みにじるようなことを言うな》という意見や《戦争中のウクライナに千羽鶴を送られてもゴミでしかない》という意見など、賛否両論巻き起こっている。

「千羽鶴の歴史は古く、和紙が全国で作られるようになり、庶民にも普及していった1700年代の後半には長寿祈願や技芸上達祈願で折られていたとされています。千羽鶴が平和の象徴とされるようになったのは、原爆の子の像のモデルになった被爆者の佐々木禎子さんが、千羽折れば病気が治ると信じて鶴を折り始めたことによるもの。以来、平和記念公園の原爆の子の像には国内外からたくさんの千羽鶴が送られるようになり、災害や戦争で被害を受けた被災地にも千羽鶴を送るという風習が根付くようになりました」(地方紙記者)

 しかし、2011年の東日本大震災で被災地に大量の千羽鶴が届けられると、場所を取ることから”第2の災害”とも言われるようになった経緯がある。

「16年に起きた熊本地震や18年の西日本豪雨でも全国各地から千羽鶴が送られたことで”被災地いらなかった物リスト”の最上位に位置づけられるようになりました。千羽鶴を折るのは相手の安全や平和を祈る素晴らしい行為だと思いますが、今現在被災している人にとって必要かどうかは別の問題。特にウクライナは戦争の真っ只中ですし、千羽鶴の意味合いも理解していませんから、状況も踏まえずに送りつけてしまっている状況であれば、賛否両論が出るのも頷けます」(フリージャーナリスト)

 もちろん千羽鶴自体は悪ではないが、送る前に相手側のことをまず考えることも大事だろう。

(小林洋三)

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