馬券発売のラストを飾る「ワールドC」では、昨年2着に敗れたチュウワウィザードが雪辱に燃えている。
「陣営は昨年『馬場適性がバッチリだった』と話していました。国内の最終追い切りも軽快で、大久保龍師も『いい動き。ラストは切れていた』と満足そうでしたよ」(牧野氏)
ただし昨年は14頭中、レーティング1位(JRA発表)での参戦だったが、今年は米国から実力馬が多数参戦。秋山氏は「ググッとメンバーのレベルが上がっている」として、外国馬について次のように分析する。
「米国勢のトップはGⅠを連勝中のライフイズグッド。前走『ペガサスWC』(ダ1800メートル)では抜群の先行力を発揮して、昨年の米年度代表馬ニックスゴーに完勝しました。スプリンターが相手でもハナを奪えるくらいテンが速く、逃げ有利のコースであることを考えると、ここも逃げ切り濃厚です」
前哨戦のGⅠ「サウジC」(ダ1800メートル)で先行して2、3着に粘ったカントリーグラマーとミッドナイトバーボンも、有力候補の一角に名乗りを挙げる。
「ハイペースでしたし、2頭とも〝負けてなお強し〟の競馬でした。特にカントリーグラマーは米国で2000メートルのGⅠ勝ちがあり、距離延長は歓迎。前走はそのGⅠ以来となる約9カ月ぶりの好走でしたので、上積みも見込めそうです」(秋山氏)
昨秋のGⅠ「ペンシルベニアダービー」(ダ1800メートル)でミッドナイトバーボンを下したホットロッドチャーリーも怖い存在だと秋山氏は言う。
「早めにドバイに入る作戦で、2月のGⅡ『マクトゥームチャレンジラウンド2』(ダ1900メートル)で優勝しました。D・オニール師いわく『7割のデキでの勝利』だったようです」
11年ヴィクトワールピサ以来となる日本馬の載冠を目指すチュウワウィザード。外国の強豪馬を相手にどんな走りを見せてくれるのか、大注目の一戦だ。
*「週刊アサヒ芸能」3月31日号より