巨人移籍を希望!「ナ・リーグMVP男」の本気度とウラの顔

 本当に来てくれるのか? ナ・リーグMVP男のブライス・ハーパー外野手(フィリーズ)が自身のインスタグラムで「読売ジャイアンツさん、話し合いましょう」と“巨人入りを熱望”している旨を伝えた。

 しかも、巨人のビジター用のユニホームを着ている“合成写真”付きで。代理人であるスコット・ボラス氏のアカウント名も挙げ、「電話番号、知ってますよね?」とも伝えており、巨人入りの思いが本当なら、セ・リーグの勢力分布図は塗り替えられる。対戦ピッチャーにとって、計り知れない脅威となるだろう。
 
「MLB機構と選手会の話し合いが遅々として進まないからです。このままストライキに突入する可能性もゼロではなく、仮に3月中に新・労使協定が結ばれたとしても、開幕戦の延期は必至で、ペナントレースの試合数が削減されることになります。そうなったら、年俸も削られるそうです。だったら、日本球界でフルシーズンを戦いたいと思ったとしても不思議ではありません」(在米ライター)

 この一報を聞かされた巨人・原辰徳監督は「ウェルカム!」と答えたが、「ジョークだろ?」と言わんばかり。

 しかし、ジョークでなかった場合、今後、第2、第3のハーパーが出現するかもしれない。すると、問題は「年俸」だ。ハーパーは2019年からフィリーズと「13年3億3000万ドル」で契約しており、年俸に換算すると2600万ドル(約30億円)。自分から売り込んできたので、ディスカウントしてくれると思うが、こんな指摘も聞かれた。

「ハーパーはファンと同じくらい、アンチもいます。若手時代からエリート街道を歩んできたからで、『Cocky』と呼ばれてきました」(同)

 Cocky=生意気なヤツという意味だ。

 また、超大型契約でナショナルズからフィリーズに移籍した19年シーズンでのこと。両チームの直接対決でナショナルズはハーパーに大ブーイングを浴びせたという。激しい罵声を浴びながらも会心の大ホームランを放ち、その後、イヤミなくらい“大袈裟なガッツポーズ”を何度も見せ、古巣ファンを煽っていたそうだ。

「ブーイングもプラスに変える凄いヤツなんです。まあ、分かっていて、悪役を演じているとの話もありますが、退場回数も多いんです。日本の『紳士の球団』には合わないような…」(米メディア)

 いや、1人くらいダーティ・ヒーローがいても面白いのではないか。セ・リーグ球団も地元密着が定着し、どの球団のファンも熱心な応援を続けている。ハーパーに挑発されて、相乗効果で「巨人戦はホームもビジターも熱くなる」はずだ。“コッキーな異端児”の売り込みをジョークで終わらせないでくれ! 

(スポーツライター・飯山満)

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