今年に入り3度目となる次の「土用の丑の日」は7月27日だが、ウナギの減少と高騰が続くなか、大手スーパーなどではその“代替え”を次々と投入し、早くも商戦を繰り広げている。
「ニホンウナギの捕獲量は1970年頃をピークに減少の一途をたどり、2014年には絶滅危惧種に指定されている。その代わりの代表格にもなっていたアメリカウナギも絶滅危惧種に指定されており、4月にスリランカで起きた連続爆破テロの影響で延期されている、ワシントン条約の締約国会議がはじまれば、ウナギ自体の取引が規制される可能性もあります。そうした中、スーパー各社はウナギに代わる様々な商品を発表しているのです」(経済評論家)
ウナギの代用品として定番なのが、「穴子」だ。穴子はウナギに味も食感も似ており、ウナギよりも栄養素が豊富とあって人気だが、決して値段は安くないため、だったら高くてもウナギを食べたいという声も多い。また、穴子の次に代用品としてよく売られているのが「ナマズ」。こちらも味や食感はウナギにそっくりだが、ウナギよりも臭みがあるため苦手な人も少なくない。
「値段が安く、臭みもない代用品として最近よく見かけるのが、『豚肉』です。もはやウナギとはかけ離れていますが、蒲焼にしてしまえば味はだいたい同じということで、子供にも人気だといいます。そして、今年新たに登場したが『サケの蒲焼』。脂の多い腹身部分を使い炭火で焼くことで、ウナギの蒲焼にかなり近い味わいになることから、目玉となる気配です」(小売関係者)
そもそもウナギ自体、“精”がつく科学的な根拠はないとの見方もあるが、そこは気の持ちようでもある。代用品でリーズナブルに済ませ、暑さを乗り越えてみてはどうだろうか。
(小林洋三)