東京より選手ファースト? 北京五輪選手村、世界の評価とは

 4日に開幕した北京冬季五輪。参加する91ヶ国の選手・関係者たちは、スケートリンクのある北京中心部、アルペンスキーやリュージュ会場の同市北部の延慶、およそ半数の種目が行われる河北省張家口の3ヶ所に用意された選手村に滞在している。

 特にアスリートにとっては宿舎のある選手村はコンディションを整え、心身ともにリフレッシュするための大切な場所。選手村が報道公開される前は不安の声もあったが、実際に滞在する選手たちからの評判はかなり良い。

 ちなみに選手村の部屋は4種類あり、最も小さな部屋でも面積は135平方メートル。首都圏にある3LDKのマンションの平均的な面積が60〜70平方メートルのため、ほぼ倍の広さ。しかも、これで1人部屋だという。

「これに対して、東京五輪の選手村で最も小さい部屋は寝室の面積が9平米。ユニットバスとコモンルームは別だが、狭めのビジネスホテル程度のスペースしかなく、日本のメディアは伝えませんでしたが海外の選手たちから『狭すぎる!』とブーイングもありました」(スポーツジャーナリスト)

 北京の選手村がスゴイのは部屋の広さだけではない。ベッドも低反発マットを使用しており、さらにリモコンで睡眠に最適なポジションに微調整可能な電動式。ベッド幅も東京では90センチしかなかったが、北京ではセミダブルサイズの120センチとゆったりした仕様でこちらも大好評だ。

「大柄な外国人選手には東京五輪の狭いベッドは不評でした。段ボール製で大きな話題になったとはいえ、優しかったのは環境面に対してだけ。そこに関してのアピールは成功しましたが、実際にベッドを使用する選手たちにはあまり優しくなかったようです。現に北京と東京の五輪選手村を比較する記事を世界中のメディアが報じています」(同)

 日本人にとっては耳の痛い話だが、選手村の設備に関しては北京のほうがアスリートファーストだったようだ。

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