選手村で世界のアスリートの胃袋をわしずかみにする”意外な食材“とは?

 連日熱戦が繰り広げられている東京五輪だが、そんな中、選手村で出されるバラエティ豊かな食事にアスリートたちの熱い視線が注がれているという。

 スポーツ紙記者が語る。

「8月に入り、東京五輪も前半が終了し、競技を終えた選手も多くなりました。とはいえ、コロナ禍のなか、バブル方式もあり、外出して羽目を外すわけにもいきません。また、競技によっては試合前に糖質制限や減量を強いられたため、競技終了後は食事が最大の楽しみと語るアスリートは少なくありません。そんな選手たちのために、今回、日本が用意した選手村のメインダイニングは24時間営業で、日本、西洋、アジア料理など地域別のほか、ベジタリアン向け、グルテンフリー、ハラルなど、あらゆる食文化に対応できるよう、700種類のメニューを準備、1日4万5000食の提供を可能にしています。この数とラインナップは、おそらく過去の五輪の中でも突出しているはず。そんなこともあり、お気に入りの料理を自身のTikTokなどに投稿するアスリートが急増しているんです」

 700種類のメニューが24時間食べ放題とは、なんとも羨ましい限りだが、なかでも、海外のアスリートたちにダントツ人気なのが、餃子なのだとか。

 男子卓球ポルトガル代表のジョアン・ジェラルド選手は7月29日、自身のインスタグラムを更新し、選手村での記念ショットを公開したが、

「その中に皿にのせたギョーザのドアップがあるのですが、《朝も昼も夜もギョーザだね》《ギョーザ楽しんで》《レッツゴージェラルド》など多くのコメントが寄せられ、本人も反響の大きさに驚いたと言います」(前出記者)

 さらには、7人制ラグビーの女子米国代表イローナ・マー選手も、左手で餃子をつまんだまま、おもむろに餃子を口に運び「ウン、ウン」と美味しそうに頬張ると「世界で一番おいしい餃子は、オリンピック選手村にある」と語り「これ、食事の度に食べてるわ」とのコメント入りの映像をTikTokに公開、《私も初めて食べた餃子の味が忘れられない》《確かに日本以上のものは食べたことない》と、海外の餃子ファンからも熱いコメントが寄せられることに。

 前出のスポーツ紙記者が語る。

「餃子に関しては、ほかにも写真入りでSNSにアップするアスリートが後を絶たない人気ぶりですが、実は、選手村にギョーザを提供しているのは、JOCオフィシャルパートナーである味の素なんです。つまり、中身はあの味の素の冷凍餃子。ですから、味の素冷餃子が世界に認められたということです。味の素は海外でも『gyoza』という商品名で販売していますから、五輪を機に海外で日本の餃子ブームが起こる可能性は大きいですね」

 まさに、選手村で味の「金メダル」に輝いた味の素の餃子。日本の食卓に並ぶ家庭料理が、海外でもごく普通に食される日は近いかもしれない。

(灯倫太郎)

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