岡田晴恵氏 尾身先生に「考え方を変えてください」と伝えたくて/テリー伊藤対談(1)

 著書『秘闘:私の「コロナ戦争」全記録』が話題の岡田晴恵氏。多くのメディアに出演し、様々な提言を行ってきたが、実は天才テリーとは旧知の仲。対談はオミクロン株が猛威を振るう直前の昨年12月23日に行われたが、その直言には危機感がヒシヒシと。

岡田 お久しぶりです。今日はすごく楽しみにしてました。テリーさんには、まだ私が厚生労働省の感染研(国立感染症研究所)にいた時にラジオ番組に呼んでいただいたんですよね。

テリー そもそもは、ラジオの前にテレビで一緒になって。その時の岡田さんのコメントがあまりにも的確だったから「この人スゴい」と思って、番組が終わったあとに僕が声をかけたんですよ。

岡田 そうです。急にテリーさんが来て、私の肩を抱いて「電話番号教えてくれる?」って。今ちょっと誇張しましたけど(笑)。

テリー アハハ、全然いいですよ。で、そのあとにラジオのスタッフに「岡田さんを呼んでほしい」って話をして、生放送に出てもらったんです。

岡田 あの時はテリーさんから「今からニッポン放送に来れる?」ってお電話をいただいて。急に決まったので、どこかのテレビ局からタクシーで行ったのを覚えてます。その時、結核の話を聞いてくださったんですよ。ホットな話題だったから、すごく印象に残って。それで、そのあとテリーさんのお兄さまの築地の卵焼き屋さんに行きました。

テリー ありがとうございます。

岡田 そしたらお兄さまも私のことを知ってくださっていて。その頃はまだ築地市場がありましたので。

テリー そうですよね。築地場外市場も今はコロナで、うちなんかの商売も厳しい状況になってますね。

岡田 やっぱり人が集まらない。

テリー 特に海外の人たちが来てないですよね。築地は平日でも観光バスが7、8台止まってましたけど、それがこの2年間、今も含めてゼロですから。

岡田 この間、仕事で関西に行ったら、京都も海外からの旅行者がいなくて閑散としてましたね。だから日本全国がそうなんだなって。世界中がそうかもしれません。

テリー そんな中で昨年12月に『秘闘:私の「コロナ戦争」全記録』を出版されて。これ、僕も読ませていただきましたけども。

岡田 書きすぎですか。

テリー 書きすぎですよ。「岡田さん、大丈夫か」っていうぐらい(笑)。でも、まず僕が驚いたのは、「よくこんな細かいことを覚えているな」っていうことですよね。

岡田 でも、これでも半分以下に削ったんです。本当はこの2年間で書き溜めたメモや元原稿が70万字あったんですよ。それを30万字にしましたから。

テリー はぁ、スゴい。

岡田 発売も出版社にムリを言って12月にしてもらいました。普通の進行だと3月ぐらいの発売になるんですけど、これから第6波が来ますから、それじゃあ遅すぎると。今(対談日は昨年12月23日)なら、まだ感染者が少なくて、余力があるから対策も立てやすい。ですから岡部(信彦)先生や尾身(茂)先生に「ぜひ考え方を変えてください」と、お伝えしたいという意味もあって、書いた本なんです。

*テリー伊藤対談(2)につづく

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