この資格でナンボ稼げる?(4)「きのこ検定」はガッツリ儲かる!?

 検定マニアの記者の名刺の裏側には、これまで取得してきた500個以上の「資格一覧」が載っているのですが、名刺を渡した際、「こんな資格があるんですね〜」と、食いつきよく質問されるのが「きのこ検定」。その名のとおり、きのこの種類、効能、食事法、歴史、文化的エピソード、収穫のしかたなど、さまざまな知識を得ることができる資格です。
 
 それでは、恒例のクイズへといきましょう。
 
〈問1〉アメリカで発見された世界最大のきのこのサイズは、①8.9平方メートル、②89平方メートル、③890平方メートル、④8.9平方キロメートルのどれ?

 〈問2〉“猛毒きのこ御三家”に含まれないものは、①ドクツルタケ、②クロラッパタケ、③シロタマゴテングタケ、④タマゴテングタケのうち、どれ?
 
 実際の試験でもこうした四択形式で出題されます。
 
 この検定は過去6回実施されて、公式サイトを見ると、受験者の年齢層は幅広く、下は7歳から上は79歳の方が合格しているようです。受験料は3900〜6500円(併願した場合やキャンペーン時などは異なる)。4級(ビギナーズ級)から1級まであり、私も2級まで合格しています。前述の問題の正解は、〈問1〉が④、〈問2〉が②です。
 
 おそらく多くの読者の方は、「きのこに詳しくなったところで、別に大して役立たないでしょ」と思うかもしれませんが、御利益は多くあります。
 
 きのこの知識を生かす仕事といえば、飲食店や料理教室を思い浮かべることでしょう。 日本で生育する食用のきのこは約100種類とも言われますが、一般家庭の食卓で見かけるきのこ類といえば椎茸、シメジ、舞茸、なめこ、えのき茸、エリンギ…と意外に少ない印象です。この検定で正しい知識を得たうえで、きのこ狩りに出かければ、料理のバリエーションを増やすことができるはず。
 
 実際、毎年きのこ狩りのシーズンになると、一般財団法人「日本きのこセンター」に毒きのこか否かの「鑑定依頼」が殺到するそうです。シイタケと見た目がそっくりなツキヨタケのように、誤食しやすい毒きのこがたくさんありますから。もちろん、選別には経験も必要ですが、最低限の知識はおさえておきたいですよね。
 
 きのこ狩りで大金を得るのも夢ではありません。きのこの王様といえば、なんといっても松茸。松茸は7〜11月にシーズンを迎えますが、4月頃に熊本・天草で採れる「春マツタケ」になると、1本4万円、1キロ200万円で取引されることもあるようです。

 しかし、プロの世界では、「松茸が生えている場所は弟子でも教えない」と言われるほど、競争が激しいとも聞きます。松茸に限らず、お目当てのきのこを探すには、この検定がきっと役に立つはず。合格者だけが「認定名刺」を作れるのもなかなかユニーク。興味がある方は挑戦してみては?
 
鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は600

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