近年は「イクメン」という言葉がすっかり定着したように、男性も家事への参加を求められる時代です。あらゆる家事の中でも特に億劫に思われがちなのが掃除ではないでしょうか。
掃除へのモチベーションを高めるとともに、「掃除なんて誰がやっても同じ」なんて先入観を払拭してくれるのがこの「掃除検定(日本掃除能力検定)」。掃除に使う洗剤、用具にまつわる知識や掃除の作法が学べる検定です。
資格取得者の中には、情報バラエティー「得する人損する人」(日本テレビ系)に「家事えもん」として登場していた家事芸人・松橋周太呂さんや、お笑いコンビ・どきどきキャンプの佐藤満春さん、そしてお掃除アイドルユニット「CLEAR’S」のメンバーなどがいます。
それでは、実際に例題を見てみましょう。
〈問1〉油性マジックを消したい場合に効果的とされているものは、①オレンジの皮、②スイカの皮、③バナナの皮、④マンゴーの皮のうちどれ?
〈問2〉環境省によって推進・実施されている「清掃の日」は、①9月1日、②9月17日、③9月24日、④9月29日のうちどれ?
実際の試験でもこうした多肢選択式中心の筆記問題が出題されますが、5級から1級まであるうち2級と1級は実技試験も加わります。私は3級まで合格していますが、指定のテキストでしっかり勉強しておけば比較的簡単に受かると思います。例題の答えは、〈問1〉は①、〈問2〉は③となっています。
家事全般にそれほど積極的ではなかった私ですが、この検定を受けたおかげで、掃除をした際には、「このガスコンロの汚れは油だから、弱アルカリ性の洗剤なら落ちるはずだ」と、勉強の成果を実生活に活用する喜びを得られることも。
とはいえ、もしかすると「家事をすることは男に非ず」と、一貫して亭主関白を気取る男性読者もいるかもしれません。しかし、こうした掃除力がビジネスにつながるとしたらどうでしょうか。
たとえ短時間のシフトでも人手の需要がある清掃業は、副業にうってつけ。「あまり人と顔を合わせずに仕事がしたい」「深夜にできるアルバイトがしたい」という人は多いですからね。清掃アルバイトに応募した際、この資格を履歴書に記入すれば、時給アップなどの厚遇で迎え入れてくれるかもしれません。
あるいは、フリーランスとして清掃代行サービスを開業するのも手かもしれません。料金はクライアントの部屋の広さや要望によって大きく異なりますが、相場としては1時間あたり2500〜3500円。これを1日2時間、週5日行えば、10万円以上の月収が見込めます。身の回りを清潔にしながら、ビジネスにも結びつく一石二鳥の資格と言えるかもしれませんね。
(すずき・ひであき)