新田純一が指南する「酵素断食」の極意!回復期に排出される黒い液体の正体

 ダイエットをしようにも、不健康に痩せていくのは御免だろう。そこで巡り合ったのが「ファスティング」だった。現在は一般人に指導できるファスティングマイスター2級の資格まで持つ、新田純一(57)が指南する。

 役者をやっていると若い頃から、役柄によって体重を落とす機会はありました。でも、ただ食べない。水と塩だけという、いわゆる「水断食」を繰り返していたんです。それが5~6年前、「ファスティングマイスター学院」と出会って、ファスティング(断食)のイメージが一変しました。苦痛を伴うスタイルの断食とは違い、無理なく腸内環境をリセットして健康まで手に入れられるんですから。

 病気になったら医者に行くのが常でしょう。そうではなく、自分で自分の免疫力を上げるんです。食べないことで体内を整え、病気になる前に、病気にならない体作りをするのがファスティングなのです。

 ファスティングをすることで、食べることのありがたみもわかる。たとえ薄味でも、めちゃくちゃおいしく味わえるんです。「新田ファスティング」が推奨しているのは「食べたいから食べない」ということです。

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——ここでファスティングのやり方を簡単に説明しておこう。トライする日数は経験により3日、5日、7日、10日、20日、果ては100日とあるが、初心者は3日間から。用意するのは最低限の栄養を摂取できる酵素ドリンクのみだ。摂取可能なのは水とドリンクと塩、ノンカフェインであれば茶など水以外の飲料も。腹が空いたら水で薄めたドリンクをこまめに飲むというものだ。

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 開始する2日前から準備期間です。お酒は飲まず、動物性たんぱく質も控えます。なるべく摂っておきたい食物を「孫はやさしい」と覚えましょう。「ま」=「豆」、「ご」=「ごま」、「は(わ)」=「わかめ」、「や」=「野菜」、「さ」=「魚」、「し」=「しいたけ」、「い」=「いも」となります。それにプラスして、発酵食品と食物繊維がいいですね。

 ファスティングの3日間で、腸内にいる悪玉菌にエサを与えず、皆殺しにするんです。

 初心者は2日目の夜がつらい。そりゃあ、お腹が最高潮に空いてきますよ。それでも我慢。ドリンクをチビチビ飲んで耐えるんです。余談ですが、そもそも人間は狩猟で食べていた。狩りが不調に終われば1週間食べられないことだってあったはずで、朝昼晩と裕福に食べなくたっていいんですよ。

 2日目を耐え、寝て翌朝を迎えるともうお腹は空かない。3日目は楽勝です。2日目の夜ぐらいからは、体内のケトン体が脂肪をエサとして燃焼させてくれますよ。

 ただし3日間を終えても、すぐに何でも食べていいわけではありません。2日間は回復期です(日数によって回復期も伸びる)。おかゆなど消化のいい物から口にします。この時、最初に食べたおかゆの味、塩を入れなくてもお米本来の甘みを感じて、そのおいしいこと、おいしいこと。さらにオススメは「スッキリ大根」。細かく切った大根をコブ出汁で煮るだけです。これを梅干しの果肉と一緒に食べてみてください。最終日に納豆やキムチ、みそ汁などの発酵食品で腸内環境を整えて終了です。

 この回復期に、お腹がグルグルグルグル鳴って、宿便という名の黒い液体が排出されます。正体は胆汁ですね。

 やり終えると、体が軽くなりますよ。個人差はありますが、3キロは痩せるでしょう。

 普段の食生活は、ストレスにならないよう好きなものを食べます。たまには飲んだあとのラーメンだってやるし、女房がファスティングしている隣で牛丼を食べることだってある(笑)。

 それでも、1カ月に1回はファスティングを習慣にしているんです。日数は5日間や7日間も経験しています。2月中にも7日間やる予定です。

 ファスティングのおかげで免疫力がアップし、風邪はひかないし、コロナにかかる気すらもしませんね。

※「週刊アサヒ芸能」2月25日号より

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