「月曜だけ断食」で肥満・高血圧・うつが解消できた!(1)黄金サイクル

 昨年1月に発売され、女性の間で大きな反響を呼んだ「月曜断食『究極の健康法』でみるみる痩せる!」(文藝春秋刊)。文字どおり、月曜だけ断食をするダイエット法が、メタボで悩む男性の間でひそかなブームになっているという。しかも「下半身の欲望がよみがえった!」との声も聞かれ‥‥。

 家電メーカーに勤務するAさん(45)は、身長170センチ、体重85キロというメタボ体型だったが、

「残業のため深夜12時を回ってから夕食ということが多く、ここ2年ほどで体重が20キロ近く増え、日常的に胃もたれが続いていて‥‥。そんな時、たまたま雑誌で『月曜断食』の記事を読み、試してみたところ、1カ月で体重が5キロストンと落ちて3カ月で15キロの減量に成功。30%以上あった体脂肪も24%になり、腹周りもすっきり。しかも、勃つ力もアップした気がして、自分に自信が持てるようになりましたよ」

 ほほえみながら、その効果を力説するのだった。

「栄養をつけるために3食必ず食べなさいというのは、戦後間もない頃までの話。現代の食べ物は栄養価が高いので、それを腹いっぱい食べれば栄養過多になるのは当然のこと。だからこそ、1週間に一度はきちんと胃腸を休ませてリセットしましょう、というのがこのメソッドの基本的な考え方です」

 そう語るのは、「月曜断食」の著者であり、鍼灸治療院「ハリエットギンザ」総院長の関口賢(まさる)氏だ。

「月曜断食」は、月曜を何も食べずに水のみで過ごす「不食」の日として、火曜から金曜の平日は体が喜ぶ「良食」(糖質制限はあるが晩酌はOK)を摂り、週末は好きなもので心を満たす「美食デー」とするもの。

「まずは4週間、この〈断食→良食→美食〉というサイクルを繰り返すことで、胃が本来の大きさ(拳二つ分)に戻り、自然と過食は減っていきます。さらに体本来の消化・修復機能が高まるので、脂肪を燃焼しやすい体へと体質改善することができるんです」(関口氏)

 しかも、月曜断食の効用はダイエット効果にとどまらない。

「人間にとって睡眠というのは体を細胞レベルで修復・回復していく大切な時間ですが、食べたものが胃の中にある状態で寝てしまうと、消化することにエネルギーを使ってしまうため、睡眠の質が悪くなる。つまり、睡眠障害の原因の一つは過食と考えていい。ですから、月曜断食でリセットしてあげると、自律神経のバランスも改善され、結果、睡眠の質がよくなるというわけです」

 また、断食によって腸内環境が改善され、メンタルに関わるホルモンの分泌を促し、うつやイライラの解消にもつながるという。

 さらに味覚が正常化されるため、今までおいしく食べていた料理の味付けがやたら濃く感じたり、タバコがまずくて吸いたくなくなる、というケースも多く、気がつけば血圧や血糖値、コレステロール値が安定。冒頭のAさんのように衰えつつあった男性機能が回復したという男性も少なくないというのだ。

「人間には食欲と性欲があり、動物学的にも食欲が制御されると性欲が強くなると言われています。裏を返せば、食べすぎが原因で精力が減退していた可能性もあるということ。実際、バイアグラをずっと服用していた人が月曜断食を始めたことで必要なくなった、という話もよく耳にしますね」

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