一般人とは一線を画すのが著名人たるゆえんか。健康法ひとつとっても、風変わりなことにチャレンジしているものである。特に奇抜な2つのジャンルに注目してみよう。
自身が排出した尿をゴクゴク飲み干す。想像するだけで眉をひそめる向きもあろう。
医療ライターが解説する。
「飲尿療法は90年代初頭、中尾良一氏の著書『奇跡が起きる尿療法』(マキノ出版)が発刊されたことでブームとなりました。自身の尿を飲むことで、免疫力アップや若返りなどの効果が期待されるというものです。尿が体にいいという考えは世界中で古くからあり、民間療法の一つとして伝わっています。その一方で、いまだに科学的、医学的な根拠は認められていないんです」
それでも、多くの著名人たちがトライして話題を呼び、その後も散発的なブームとなることがしばしば。森繁久彌(享年96)や、元たまの知久寿焼(56)、ともさかりえ(41)、健康オタクだった漫画家のさくらももこ(享年53)らが実践を公表し、糖尿病に苦しんでいたアントニオ猪木(77)が治療法として取り入れていたこともある。
そんな“尿療法”が令和になって、にわかに注目を集めることとなったのだ。
「昨年11月、古舘伊知郎(66)が『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)で、3年間続けていたことを告白したんです。朝一番の尿をグラスに注いで飲むとし、『尿は体の中の悪い部位を知り尽くしている情報の塊』『免疫機能が発動して悪い部分を治す』と力説。プライベートでも親交のある石橋貴明(59)やヒロミ(56)にも勧めたと明かしていました」(テレビ誌記者)
実際、石橋は一昨年放送の「石橋貴明のたいむとんねる」(フジテレビ系)で、その事実を認め、こう話している。
「古舘さんは普通のグラスで飲むんじゃなくて、いちばんお気に入りのバカラのグラスでやっていた。だから、僕もお気に入りのバカラのグラスで朝、グァーって飲んでいましたよ」
とはいえ、石橋はすぐにやめてしまったそうで、古舘の告白に対するインターネット上の反応も「気持ち悪い」「普通に体に悪そう」などと旗色が悪かった。なかなかハードルが高く、挑戦者を選ぶ健康法なのである。
一方、美容ブームの後押しで若い女性を中心に広がりを見せているのが、マッパ健康法だ。
「自宅での生活をマッパで過ごすことによって、ストレス解消、熟睡促進という効果が見込めるというものです。それに加え、常にマッパでいると自身の体形を目にする機会が自然と増え、ダイエットや美意識の向上にも繋がるということを期待して取り入れる人も多いです」(前出・医療ライター)
過去には、堂本光一(42)や斎藤工(39)、大島優子(32)に夏菜(31)、中村アン(33)、磯山さやか(37)、加藤夏希(35)、マギー(28)ら、意外なまでに多くの芸能人たちが“ラ族”であることを明かしている。
芸能記者が言う。
「海外では古くから、マリリン・モンローを筆頭に、就寝時はマッパが基本という考えを持つ女優やセレブが数多くいました。近年は日本でも、プライベート空間ではマッパで過ごす女優やモデルが増えてきた。深田恭子(38)や長澤まさみ(33)も一時期は仲間入りを果たしました。石原さとみ(34)にいたっては、数枚の全身鏡を立てた中にマッパで入り、肉体をじっくり観察しているというんです。『体重計の数字だけを見ていると本当の変化を見落としてしまう』とも。その結果、体の隅々までチェックして体調管理に役立っているそうです」
健康にも美容にも意識が高いのである。恥を忍び、マッパで尿まで飲んではいかがだろうか。
※「週刊アサヒ芸能」2月25日号より