ハライチがいなければ今のカズレーザーはなかった!? 知られざる挫折ドラマ

 フジテレビ系朝の情報番組「とくダネ!」の火曜日キャスターとして活躍中のお笑いコンビ、メイプル超合金のカズレーザー。芸人がワイドショーのコメンテーターとして活動することは珍しくないが、カズレーザーのようにメインキャスターで大御所の小倉智昭を納得させるのはまれ。同志社大学商学部卒の看板に偽りなしだ。

 学生時代から大のお笑い好きだったカズレーザーは同志社時代、大学公認の喜劇研究会に入っていた。当時の相棒は、さらば青春の光・東ブクロ。「フルハウス」というコンビ名で、さまざまな芸能プロダクションのオーディションを受けていた。このとき、フルハウスの解散を早めたコンビ芸人が現れた。

「それはハライチです。ワタナベエンターテインメント所属のハライチは高校生のとき、ワタナベコメディスクール主催のコンテストでグランプリを受賞。2期生の特待生として入学しました。学費の48万円は全額免除。でも、フルハウスは5万円だけの免除で、圧倒的な差を付けられたのです。これでは将来ハライチに勝てないと思い、入学を断念。コンビは、大学卒業後に解散しました」(芸能ライター)

 フルハウスは大学時代、漫才大会で常勝だった。ところが、ハライチという現実を見せられたと同時に、他にもさまざまな理由が相まって、別離の道を選んだという。

「フルハウスの判断は誤っておらず、ハライチはプロ転向と同時にスタートダッシュ。わずか3年後に『M-1グランプリ2009』決勝戦に初進出して、若手だけのバラエティ番組『ピカルの定理』(フジテレビ系)のメンバーに大抜てき。ピースやモンスターエンジン、平成ノブシコブシと破竹の快進撃を見せました」(前出・芸能ライター)

 ハライチとの差で見切りをつけたカズレーザーと東ブクロ。しかし、20代の判断は間違っておらず、カズレーザーはお笑いだけでなく、情報番組でも存在感を発揮する売れっ子となった。

(北村ともこ)

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