「めざまし8」カズレーザーの秀逸コメントを台無しにしたMCの「余計なひと言」とは?

 11月4日の情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)で発言した、メインキャスターを務める俳優・谷原章介の「ひと言」が物議を醸している。

 番組では、お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーが、沖縄県警の警察官が公務執行妨害の疑いがある男に「馬乗り」になった映像についてコメントした。

 10月31日正午ごろ、那覇市民から「テナントビルの階段で男性が寝ている」との110番通報があり、警察官2人が現場へ駆けつけた。警察官が建物の地下階段で寝ている泥酔状態の男を起こして1階に引き上げたところ、男は振り向きざまに警察官の顔を殴ったという。男は公務執行妨害の現行犯で逮捕された。

 目撃者が撮影した映像には、警察官が「おい、聞いてんのか、お前」「目、開けてみ」と怒鳴りながら、男の髪の毛をわしづかみにして馬乗りになっている姿があった。映像はSNS上で拡散し、《やり過ぎでは?》という意見の一方で、《泥酔の男に殴られたら身の危険を感じて押さえつけるのは当たり前》などとする見方もあって意見が分かれていた。

 この事件についてカズレーザーは、「自分がこうされたら、やり過ぎだなと感じることはもちろんある思います」としつつ、次のようにコメントしたのだ。

「ただ、前後の関係が映像に残ってないのと、警察発表では警官は先に暴力を振るわれたので公務執行妨害ということで、こういう形になった。事実確認はこれ(映像)だけではできないので、やっぱり警官だったり市民だったり、個々の立場をはっきりさせるためにボディカムとか録音とかを制度化したほうがいいと思います」

 カズレーザーのこの意見について、ネット上では、《番組的には警官を悪者にしたかったのかもしれないけど、冷静で的確なコメント》《おっしゃる通り、事件の前後がわからない動画だけでは判断できない》といった声が上がり、視聴者から称賛された。

 ところが、このカズレーザーのコメントで番組は終わらなかった。谷原が「余計なひと言」を繰り出してしまったのだ。

「谷原のコメントは、お世辞にも秀逸とは言い難かった。彼は最後に、まるで警察官に落ち度があったと言わんばかりに、『警察官の方には襟を正していただきたいと思います』と結んだのです。カズレーザーが言うように映像では正確な判断ができないにもかかわらず、警察官を悪者扱いするのは明らかに公平性に欠きました。視聴者からも《なぜ、警察官が悪いと決めつける》といった声が上がっていましたね」(テレビ誌ライター)

 カズレーザーのせっかくの的確なコメントも、台無しとなってしまったようだ。

(石田英明)

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