「親日派の墓を掘り起こせ」韓国が打ち出した反日政策“破墓法”の主張とは?

 死者を冒涜する「墓荒らし」行為が、国家公認で行われる日が近いかもしれない……。

 8月13日、韓国の国会で国立墓地法改正に関する公聴会が開かれ、与党「共に民主党」の「歴史と正義特別委員会」で委員長を務めるカン・チャンイル元議員が、日本に協力した“親日派”といわれる人々の墓を掘り起こし、国立墓地から移葬する、いわゆる「親日派破墓法」に国会議員の3分の2が賛成し、今後、法案制定の動きがあると発言。その衝撃的なニュースが朝鮮日報で報じられ、世界中を駆け巡った。

 在韓のジャーナリストによれば、「親日派破墓」を含む国立墓地法改正案については、韓国の国会ではこれまで幾度となく議論が交わされてきたというが、

「『共に民主党』の主張は、『親日派鬼神のせいで愛国志士たちが安らかに眠れない。だから、掘り起こして別の場所へ移してしまえ!』というもので、これを支持する左派団体『光復会』のキム・ウォンウン会長は、韓国の独立記念日である光復節(8月15日)の式典でも、国立ソウル顕忠院に親日派の人物が埋葬されていることを強く批判しています。ただ、国立ソウル顕忠院には、国の功労者や朝鮮戦争の戦没者が祀られている一方、パク・チョンヒ元大統領や日本軍出身の軍人も祀られていますからね。左派が定義付ける『親日派』は日本に協力した勢力を指しますが、そうなると初代大統領のイ・スンマン氏や1979年に暗殺されたパク・チョンヒ氏も当然、それらに該当するはずです。つまり、すべての『親日』を否定するということは、韓国の国家の成り立ちをも、すべて否定することに他ならない」と首をかしげる。

 たしかに、中国と並び風水が浸透する韓国では、古くから墓地を移動させる習慣が習慣があるにはあった。ただ、同時に墓を掘り起こすという行為は、復讐のため侮辱を与えるという意味合いもあるとされる。

「『共に民主党』や『光復会』は、最近、朝鮮戦争において韓国を北朝鮮の侵略から救った将軍の国立墓地埋葬を阻止しようとしたり、過去の大統領の墓を掘り起こすことを主張したりしていますが、キム会長はパク・チョンヒ時代に共和党に在籍し、民主正義党の組織局長として全斗煥政権のために働いていた人物なんです。そんな経歴をよそに『自分は親日派ではない』という立場を貫いているんですからね。まったく、開いた口がふさがりませんよ」(前出のジャーナリスト)

 そんなこともあり、国内においても事態を冷静に受け止める動きもあり、ウォン・ヒリョン済州道知事などは「国民を二分させる光復会の偏向した歴史認識に同意できない」とキム氏の言動を真っ向から否定。また、慶尚北道の現役知事も「世界で最も貧しい国を世界10位の国にした祖先たちを全部掘り起こせば、この土に誰が残るというのか。今日の歴史を作った方も尊敬し、新たな歴史を作ることに賛同した方々も我々は認めるべきだ」として、キム氏の発言に懸念を表明している。

 とはいえ、韓国では与党が3分の2近くの議席を持っているため、仮に「親日派破墓法に国会議員の3分の2が賛成している」ことが事実だとすれば、この”あまりにも愚かな法案”が通ることは、時間の問題と言えるだろう。

 一連の報道を受け、SNS上では、

《墓を掘り起こしてまでも死人をさらし者にする?》《こういう発想だから韓国にはめぼしい世界遺産が全く存在しないんだよ》《憎い敵の墓は暴く……。世界に教えてあげればいいよね。「あの国は死人さえもゆっくり眠れない」と》といったコメントであふれたが、慰安婦像の前にひれ伏す、安倍総理に酷似した“土下座像”も「私有地だから」との理由であやふやなまま片付けたこの国に、いまさら礼節を期待していいものか……。

(灯倫太郎)

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