野茂ソックリ!巨人・育成ドラ1の“トルネード投手”が起こした奇跡とは?

 くしくもその日、ジャイアンツは本拠地・東京ドームで中日に敗れたものの、もしも原監督がテレビを見ていたら「持ってる男」に認定したかも!?

 8月16日にオンエアされた「野球を観て笑顔になろう!プロ野球!クセ強ベストナイン」(テレビ東京系)で“奇跡”が起きたと話題になっている。さまぁ〜ずの三村マサカズ、千鳥の大悟、そして解説者の里崎智也氏、元メジャーリーガーの岡島秀樹氏らが「クセの強い野球選手」を解説するこの番組、「ノーサインで投げる村田兆治」「種田仁のガニ股打法」といった往年の名選手が紹介されていくなか、終盤で大悟が取り上げたのが、2016年の育成ドラフト1位で巨人に入団した高井俊(すぐる)投手だった。

「育成だって笑っちゃダメですよ。これから出てきますのでまず見てください」と大悟がVTRをふると、映し出された高井のピッチング映像に出演者が驚きの声をあげる。

 ふりかぶった際、打者に背中を見せるほど大きく腰をひねるダイナミックなフォームは、かつて日米に一大旋風を巻き起こした、あのトルネード投法。日本人としてはメジャー最多の123勝、日米通算201勝を記録した野茂英雄氏とソックリの投球フォームに、里崎氏もすかさず「野茂じゃん!」とツッコミを入れたほど。

「ここまで堂々とマネできますか」と賛辞を送る大悟。背番号が「011」と近鉄時代の野茂氏の背番号「11」に「0」を足したもので、さらに育成枠であることを解説しつつ、

「獲ったんです。獲ったんです、巨人が。この先出てくる可能性もあるし、残すんだったら高井が普通のフォームで出てくる可能性もある」と大悟が語って番組を盛り上げた次の瞬間、“奇跡”は起きた。

 なんと画面の上部に《テレビ東京 気象情報》とテロップが…。続いて《東京に竜巻注意情報》と表示されたのだった。

「竜巻といえばトルネード。巨人のトルネード投手を取り上げている最中に“竜巻注意”のテロップが出るとは驚きました。この珍事はまたたく間にトレンド入りし、同時に高井投手の名前がネット民に一気に認知されることになったのです」(ネットライター)

 そんな高井投手は、今季は三軍で6試合に投げて防御率1点台と安定した成績を残している。今後は二軍で実績を積んでぜひとも一軍での登板を見てみたいものだが、いったいどんな選手なのか。

「宮城の東北高校出身で現在は24歳。高校卒業後は調理師学校に進学したものの、夢をあきらめきれずに、2014年のトライアウトを受けて独立リーグのBC新潟に入団。トルネード投法から繰り出すマックス152キロの速球が認められて2016年に巨人入り。2年前には右ひじの故障に悩まされましたが、リハビリを経て復帰。昨年頃からトルネード投法にさらに磨きをかけるため、下駄を履き始めたそうです。やはり卓越したバランス感覚が重要ということなのでしょう」(スポーツライター)

 巨人の“野茂二世”が東京ドームのマウンドに立つ日は訪れるのだろうか。まずはファームでの頑張りに期待したい。

(平沼エコー)

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