激安スーパー「ラ・ムー」が弁当にカリフォルニア米のブレンドを導入「品質を上げるため」は本当か

 激安スーパー「ラ・ムー」が惣菜商品にカリフォルニア米を使用することを掲示し、SNS上で様々な意見が飛び交っている。

「ラ・ムー」は岡山県倉敷市に本社を置く総合食品卸売業・大黒天物産株式会社が展開するスーパーで、“価格破壊系”と呼ばれるほどの激安ぶりが特徴。西日本を中心に現在、系列店含め157店舗を展開している。

 ある「ラ・ムー」ユーザーのXには、店舗の惣菜コーナーに掲げられた「惣菜使用のお米の切り替えについて」という張り紙がアップされており、そこには「惣菜商品使用のお米につきまして、お米の品質を現行のものより上げるため、国産米とカリフォルニア米のブレンド米へ変更させて頂きます」と記されている。

 1993年に起こった記録的不作「平成の米騒動」の際には、政府はタイや米国から計259万トンのタイ米やカリフォルニア米を緊急輸入。ブレンド米として美味しく食べる方法がテレビで話題になったものだ。今回の「ラ・ムー」のブレンド米も、実際に惣菜弁当を購入した客から「意外に美味しい」という声も上がっているようだ。

 一方で、「お米の品質を現行のものより上げるため」という表記が気になったという人も多かった。食品ジャーナリストが語る。

「カリフォルニア産米のカルローズ種は国産米とくらべて粒がやや大きく、べたつかず軽い食感が特徴です。日本でもカリフォルニア米の方が好みという人は少なくありません。『ラ・ムー』の米は、激安価格を維持するため安価な国産米を使用していますが、確かに安い単一品種の米よりも複数原料のブレンド米にした方が、食味的にも価格的にもメリットが大きいこともあります」

 国産米とカリフォルニア米との「ブレンド」には否定的な声も聞こえてくるが、それをきちんと客に明示するだけでも良心的と言えるのではないか。

(ケン高田)

※写真はイメージ

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