まだYouTuberという呼称が一般的ではない10年以上前、いち早くYouTubeに動画を投稿し、人気者になった男がいた。
彼の名は「メグウィン」。高度な編集技術で次々と面白動画を生み出した。例えば「未来の自分に挑戦!自分をお手本にして体を作る!」という動画では、現在のTikTokのエフェクトのような技術を使い、自分の顔をリズムに合わせてはめ込んでいくという映像を発信した。この動画は、当時としては異例の3744万回再生を突破している。
しかし、同時期に活動していたヒカキンが登録者数1750万人、今でも平均再生数100万回を叩き出しているのに対し、最近のメグウィンの動画は数千回。比較的再生数のとりやすいショート動画でさえ1万回に届かないものばかりなのだ。
なぜ、彼のチャンネルは視聴者から飽きられてしまったのか。
「子供が生まれたことで良いパパぶりを見せる動画を投稿したかと思えば、炊飯器1つで料理を作ってみたり、恋愛テクニックの発信や、お笑い芸人の粗品にケンカを売る『物申す系』など、企画が定まっていないのです。それで、固定の視聴者が離れてしまったようですね。定期的に競馬予想のライブ配信も行っていますが、こちらも視聴者は数十人と、登録者数こそ91万人ですが、再生数はかなり厳しい数字となっています」(YouTubeライター)
3月22日の動画でメグウィンは、第二子が生まれたことを報告した。だが、「とりあえず今、俺、無職みたいな状態なんで」「(子供が成人する)そんな時まで俺はバイトとかしてるんだろうか」と本音を吐露し、さらには、「将来、めっちゃ不安!」と何度も繰り返したのである。
YouTuberの先駆け的存在だったメグウィンが、再びミリオン再生動画を連発する時は来るのか。
(佐藤ちひろ)